目玉焼きは、ものすごく絶妙なバランスで成り立っているんじゃないか。
いい感じの黄身(いい感じと言ったのは、固めが好きな人もいれば柔らかめが好きな人もいるから)を、親衛隊のように白身が守る。よほどの卵嫌いでなければ、食卓に上っていることを好意的に受け止められるだろう。
ただ、中心部に不気味な色のコアがあり、不定形の身体を持つ未確認生命物体だったら、と発想してしまうと、そう見えだしてしまう。夥しい数の目玉焼きにまとわりつかれて、黄身の中に取り込まれて溶かされる。
外見的にはザコ的だが、スライムだってあかざわREDの漫画であれほどエロ強くなったのだから、目玉焼きにも下克上の機会がないとは言えない。
明日からは、目玉焼きを食べる時には単なるタンパク質と思わないようにしよう。
道端に落ちている面白いゴミの写真を撮り溜めている。携帯端末の写真フォルダを見たら、ゴミの写真ばかりだった。到底他人に見せられるものではなかった。
幼少期からゴミが好きだったらしい。捨てられているゴミをほぼ片っ端から見聞していたらしいから、相当根が深い性癖である。自分で覚えているのは、ガチャガチャのカプセルの中にプライズと一緒に入っている、全種類が網羅されているあの長細い紙を見つけると嬉しかった。そのような記憶がある。持っていないけれどその存在を知っているだけで、親近感を覚えていたのかもしれない。
ゲームの説明書や攻略本だけを読むのも好きだったし、それだけで独立したコンテンツを求めていたのは昔からなのだろうか。今とあまり変わらない。
ボクらの太陽DS版の攻略本が一番面白かった気がする。
三大欲求の話が納得いかない。
食欲、睡眠欲、性欲。
私はあるものを飽きないように創意工夫して食べるというだけで、アパタイトとしての食欲はそれほどないし、睡眠も身体が持続できるための必要悪の中断としか思っていない。
3つの内の2つがほとんどないに等しいものだから、原始的欲求の総量は性欲になだれこむ。だがしかし、私は性欲もあまりない。
今までさんざ猥談をしてきてなんだこの野郎と思われるかもしれないが、私にとってのエロというのは、
趣味:ショッピング、裁縫
と同じように、
趣味:エロマンガ研究
なのである。自分で書いていて危ない人に思えてきたが、実際そうなのだから仕方がない。事実も小説も奇々怪々で、どちらも綱引きしている。
もともとプールされている欲求が少ないのかもしれない。生物として根源的に不安だ。
欲しいが、欲しいわ?
ゴミが好きな人間が言うことではないかな。