他愛がない

めぞうなぎと申します。文字の話です。日記が置いてあります。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

【短編】懺悔室にて

懺悔室にて

 

「悔い改め、行いを改めてください」


「はい、

分かりました」

 
「行を改めろとは言っていません、言行を改めろと言っているんです」


「分かりました、あ、いや、承知しました、いや、了解しました、あ、いや、了承しました」


「言い改めろとも言っていません」


「すいません、今までの件改めてやって頂けませんか?」


「日を改めてやりましょう」


「では改めて伺います」


「来る前に、自分の振る舞いをあらためてからお越しくださいね」


「あなたと私の仲ですし、そんなにあらたまる必要がありますかね?」


「お願いですから改心してください」


「改造人間にでもしてもらわないことには難しいですね」


「あなたの肉体を改変したいわけじゃあないんですよ」


「じゃあ、もうこのテキストを改訂するしかないんじゃないでしょうか」


「そうですかね」

 

「改稿よろしくお願いします」


「どこ向いて言っているんですか」


「我らが主の方を……」


「中身を刷新するのであれば、装丁も新しいものにしてもらいましょう」


「革装が良いですね」


「改革ですか、いい事言いますね」


「札付きの悪者も、いいことはできるんですよ」


「今度お越しになる時は、改札を通ってきてください」


「穴が開いちゃいますよ」


「風通しが改善されていいんじゃないですか?」


「風の声に耳を傾ける――いいですね」


「その前に、私の諫言に耳を傾けてくださいよ」


「改春のころに改悛してまた来ます」


「頼みますよ」


「ではまた」