他愛がない

めぞうなぎと申します。文字の話です。日記が置いてあります。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

a draft of god

7時間くらい、InDesignをいじくっていた。とても久しぶりに、1年ぶりに触った。今までCS6しか使ったことがなかったので、CCはいかがなものであろうかと不安に胸が萎みそうだったけれど、何の事はない、変更点が直ちに了解されないくらいに延長線上にあった。まあ、それはそうだ。革新的に抜本的にUIが変わってしまえば、離れてしまうものもあるだろう。レイアウトグリッドをいじって、段落スタイルを設定して、フレームグリッドのストーリーをつなげて、ヘッダフッタにページネーションを設定して、スペーサーで揃えて……。ブランクの壁を突き破って、編集作業の記憶が甦ってきた。口には出さなかったが、「た、楽しい~~~~~~~~!!!!」と言いたかった。さすがに言わなかったが。ページに次々テキストを流し込んで、ブックに突っ込んでページ数の偶奇に一喜一憂し、デフォルトの小塚フォントが出しゃばらないかモニターに目を光らせる。目は痛いし、姿勢が悪いのにデスクワークで腰も首も肩もガタガタだが、ドキュメントを仕上げていく作業は滅茶苦茶楽しかった。ここ数か月で、3本の指に入るくらいアドレナリンが出ていたと思う。カッコ(「(」とか「)」の事です)後のスペースベタアキ設定を思い出した時は最高にキマッていた。個人的に史上最大のディスプレイで作業していたので、レイヤーページ文字段落スタイル……、必須のウィンドウを大量に開きっぱなしでも、全く邪魔にならない。そもそもがデカいので、見開き2ページが余裕で画面内に収まっている。テキストフローを把握するのがアホほど簡単だ。デバイスでこんなにエクスペリエンスが違うのか、と思いながらタブを設定したり段落行取りを設定したりする。プリンターで出力し、ここ数時間の成果が綺麗な形と物体になって手元に現れ、何とも言えない気持ちに駆られる。誰が何と言おうと、これは出産であり、時間、労力、精神力、その他諸々の、俺という人間を形持つ生き物たらしめるエネルギー全てを貪り食った結果物が、このペラペラして視界を賑わす印刷物なのだ。まだ出来ていないところ、整頓が追い付いていないところ様々あるけれど、とにかくあいつをきちんとした形で送り出すまでは、みっともなく死ねないな、と思った。ついでに、帰りの地下鉄で、「お前ら全員絶対許さんからな……」と湧き上がる理由不明の感情の膿も忘れないようにしたい。誰かに刃を向けていないと、いつか糸が切れてくずおれそうだ。宛名のない激情を抱えながら聴くマキシマム ザ ホルモン『シミ』は深く深く染みる。俺もどこかにシミを落としてこないといけない。