他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

コーヒーの匂いは、離れて嗅ぐと靴下の匂いだ

数日前、ヤカンでお湯を沸かそうとして気が付いた。お茶のパックを切らしていたのである。お茶のパック、トイレットペーパー、ラップ、この辺りは、一人暮らしをしている上でほとんど資源として枯渇する事がなく、買い溜めしておくほどでもないくせに、いざ切れてしまうと喫緊に困るアイテムたちである。お茶のパックは、私のような家から水筒を持って出かけるようなこすっからい人間にはなくてはならないものだし、尻拭き紙については言わずもがな、ラップは朝炊いたご飯を夜に取り置いておくためだったりお肉を包んで冷凍したりと色々である。で、この中の、お茶パックがなくなっていた。家に常備されている水分が牛乳とお茶しかないので、お茶を切らしてしまうと牛乳しか飲むものがないが、寝る前に牛乳を飲みたいかと言われると私はノーであるから、健全な食生活奪還のためにも、危急で鶴瓶のお茶パックを買ってこなければならなかった。そうなのだが、外出すると一瞬で頭から用件が吹き飛ぶタチであるから、今日に至るまで忘れすっぽかしていたとこういうわけである。手の届くところに飲料があるというのは、大変にありがたい事だ。さっき沸かしたばかりなので飲めないが。買った時に一緒にクーポン券というか、クーポン冊子みたいなのを渡されたが、すかいらーく系列のものだったのでゴミ箱に直行する予定である。近くにないのだから仕方がない。北海道に住んでいる人間がフタバ図書のギフトカードを渡されても意味がないのである。クーポン自体の中身もしょぼかったので、あれなら、あれなら、……。代替としてどこに行くだろうか。候補がすぐに出てこないので、家で飯を作って食べているかもしれない。昨日買ってきたあんまんであるが、電子レンジを通過する儀礼を経て朝ごはんとして登場願ったところ、一口食みついて中身を見て仰天した。黒いのである。イカスミパスタのイカスミの部分だけをおにぎりにして目の前に出されたのではないかと思うくらいに黒いのである。しかし、ここで私の鈍麻な頭脳が閃いた。この黒さ、私は知っている。間違いなく知っている。アレである、アレ。確信を持って噛み付いた。確信を持ってフルスイングしたのち、ものすごい勘違いだった時に内面で吹き荒れる恥ずかしさの嵐ったらないが、今回は正解していた。黒ごまが入っていたのだ。包装もきちんと確認して裏を取ったので間違いない。高いあんまんには、ごまが入っている。新しい教訓だ。あんこの甘さを黒ごまの香ばしさが抑えていて、意外と合っていた。