他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

夜更かしする安全ピン

あまりに酷使しすぎたせいかもしれないが、USBでくっつけていたDVDプレイヤーが故障してしまった。どうにかしなければいけない。あまりに西友の品質が気にくわないので、家の周りにあるスーパーを検索してみたら、いくつか存在した。それぞれがどんなスーパーなのかよく知らないものの、この中に私を西友の地獄から救い出してくれるニューフェイスがいるのかもしれないと思うと高揚した。ウキウキで家を出て、頭の中に入れておいたグーグルマップを頼りに希望の光へ目見えに行った。結果、どれもしょぼいチンカススーパーであり、いくら西友がダメでもさすがに2フロアに渡って展開しているだけはあるなと思い知らされた。スーパーと名乗るエリアには、最低限並べておかなければならない品目みたいなものがあり、それにどれだけプラスアルファで拡張パックみたいなものがくっついているのかが重要なのであるが、期待したしょぼくれどもはもれなく最低限の要求を満たしているだけで、十分なだけで、潤沢ではなかった。引ける札があまりに限られていて、戦略の練りようがない。入り口の自動ドアが道を開けて一番に目に飛び込んできた棚が惣菜棚であった時、私は直感した。ここは来るべき場所ではないと。入り口にいきなり惣菜が置いてあるという事は、おそらくそういうのをメインに購買する層が主たるターゲットなのである。私はそっちではない。DV男からやっと逃れられるかと周囲に手を伸ばしたら、へなちょこばかりで事態は改善の様相を見せなかった。逃げ場のない虚無感が、とろりと胸の中を下っていった。いつか引っ越す事があれば、絶対にスーパーオオゼキの近くに引っ越そうとオリハルコンと同じくらい固く誓った。スーパーオオゼキは、東京の中で一番真実とリアルが輝いている場所である。下北沢店と高井戸店しか知らないが、少なくともこの2店舗はいいところである。東京観光スポットを紹介するパンフレットがあったら、とりあえず入れておきたい。利用しているスーパーと、レシートさえ見れば、その人となりがなんとなく分かると思っているのは私だけだろうが、履歴書を書かれるよりは人間的な部分が生々しく卑近に出ていると思う。なんでこの菓子パン買ったの、とか。美味しいよねこれ。この週だけかけたお金高いけど、家に友達呼んで鍋でもやったの、とか。買い物行くたびに焼酎買って帰ってきてるけど、肝臓とか大丈夫、とか。プライバシーというか、生命体として生きている部分を土足で駆け回る行為だから、できないだろうな。