他愛がない

めぞうなぎと申します。文字の話です。日記が置いてあります。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

アツアツのリアクション芸はあるが、冷たいものへのそれは知らない

爽はたいへん美味しいアイスだが、どうしても爽ばかり食べるようになってしまい、手数のバリエーションが収束してしまうきらいがある。そこで、一念発起すると言うとあまりにも大袈裟で、「たまにはなんか違うアイスでも食うか」と思って箱アイスをふたつ買ってきた。赤城のチョコミントと、Doleのバナナアイスである。チョコミントは、単純にあのケミカル感が好きだから。バナナアイスは、Doleって書いてあったので美味しいのかなと思ったからである。チョコミントなんて、どう論じ分けようにも一様の感想しかなく、わざわざ差別化する意味が薄い。いつだったか、帰省中に録画を観たマツコの知らない世界に出ていたチョコミントマニアには向ける顔もない。香料調味料で立ち上るミントではない、葉っぱのミントと、マジモンのチョコレートで構成されたチョコミントは一線を画した味がするかもしれないが、そんな高級なチョコミントがどこで提供されているのかを知らない。スイパラのハーゲンダッツ食べ放題プランにも、サーティワンのショウケースの中にも、この答えはなかった気がする。Doleのバナナアイスは、悲しいかな、バナナの香りはしたが、それはバナナ香料の味であり、バナナの味ではなかった。なんとなく似せられた形と色と香りから、「バナナ」のアイスを導き出さなければならないのはなかなかの苦痛である。一房300円のバナナを買ってきて、皮を剥いて、竹串を突き刺し、冷凍庫にぶち込んで、文字通りのアイスバナナを作った方が美味しいかもしれなかった。ただ、安物のレモンシャーベットやバニラアイスと同じく、まがい物からしか得られない経験というのもまた確かに存在するのだ。500円くらいなんだろうなあと推察できる、箱のバニラアイスを、淀んだ水から取り上げたスコップで掘らんとする時、そこにはハーゲンダッツでは醸せない生活の香りがある。臭いがある。でも、美味しいに越した事はないので、許されるならば、フリータイムハーゲンダッツアイスバイキングエントリーパスポートは欲しい。レディボーデンでもいい。100円を下回る価格で販売される有象無象を眼下に見下ろしながら、棚に規則正しく陳列されるという特権に浴す、あの辺のいい感じのアイスを享受したいのである。安くていっぱいあるアイスを食べていると、イギリスのスーパーで買った、ヴィヴィッドでベタベタしていて、胸焼けがするような甘さのキャンディポップとか、マグナムとか(商品名である)を思い出す。