他愛がない

めぞうなぎと申します。文字の話です。日記が置いてあります。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

空砲の空耳

グラム98円特価で出ていた美味しそうな豚バラを買ってきたので、ポーションごとに分けて冷凍庫に入れようと作業していたところ、なんだか肉と脂の地層が思っていたような割合とずいぶん違うんと違うんけ、と思って、一枚フライパンで焼いてみると、赤身の部分がどんどんと可愛らしく縮こまっていって、つまり何が言いたいかと言うと、脂7肉3くらいに収束してしまったので、あらこれは失敗したかしらと頭を抱える事になった。豚カルビとタイマンを張れそうな組成をしているので、事前にジップロックへ沈めて息の根を止めた上で、じっくり弱あく火を通してオイルを追い出す作業が必要そうだなあ、と思われた。齧ってみると、ぷるぷるした脂身の味がする。どうにかうまくさっぱりいけないか考えてみる必要が生じた。酢とか買ってこようか。引き換えに、ブラジル産の鶏コマは、サイズを整えた後の切りカスなのではないかと疑いたくなるほどクズクズの部分と、不自然につながった歪なビッグサイズの部分とが共存しており、不良パックをつかまされたんじゃねえのかと自分を責めかねないほどであった。安い鶏肉は消費期限を過ぎるとたちまち悪臭が立ち上り変な匂いの汁に変貌し嫌な色に変身するので、早めにシメておくに越した事はない。冷凍庫の中に、最後ひとつだけ残った雪見だいふくをそのままにしてしまって、最後のひとつゆえになかなか手をつける気が起こらず、時たま存在さえ忘れている。昼下がりに志賀直哉短編集を全部読んで、うつらうつらしていたら昼寝夕寝になってしまった。あたまがいたい。ここ数日慢性的に。寝ているからな気がするが、寝ないとそれはそれで頭が「痛そうだ」。晩御飯に、豚の首肉を煮込んでカレーを作った。弱火でちろちろ舐め回して、いやそれにしたってIH調理器なのだから弱火もへったくれもないのだが、人参と玉ねぎを仕込んでから、肉を入れようとしたら骨の部分がめちゃくちゃにデカかったのでなかなか入らなかったにしても、水を入れて煮立たせる段階では全体的な量も減って押し込めて蓋をする事ができた。カレールーを入れて味が満遍なく塗り潰されてしまう前に、色んな成分が溶け込んでアク色一歩手前になった水分をスプーンで取って味を見てみると、肉にしてはかなり甘ったるい部類の味わいがのろのろと口の中に広がっていった。確かに、肉本体も、ぎっしりと密度のある感じではなく、膜と筋で、脂がとろんとまろみのあるテイストだった。豚の首ってこんな味なのね。