他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

ハレー慧眼

昨日買い物袋に品々を詰め込んでいる時、この行為に名前はあるのだろうかと思い当たって、そして全くその答えに思い当たらなくて愕然とした。俺が今前にしているこの台は、サッカーという。soccer/football的なサッカーではなくて、sackerである。根っこにあるのは、突っ込む場所、くらいな意味だろう。この単語を調べたらそもそも辞書に挙げられていなかったが、日本語はたまにそれらしいそれじゃないものを生産するので、もしかしたらそれかもしれないしそれじゃないかもしれない。詰める台の前で俺がしているこの行為は、一体何なのか。考え始めると頭がぐるぐるし、適当な動詞なり名詞なりが思いつかずに、もやもやを抱えながら家に帰った。たまに、生活の瞬間を言葉のカタで押し出せずに不安になる事がある。天気が悪かったので、洗濯物が干せなかった。一瞬外に干そうかと思ったら、小康なだけでちゃぱちゃぱし始めたので判断を誤らなくてよかった。室内干しのため、吊り下がっている洗濯物にも、部屋にも、何とも言えない室内干しの匂いが残る。絆創膏の、ヘソのゴマみたいな、他に比べるものがないただそれである匂いが。寒い季節もそろそろ終わりかと思ったら、花粉がぷんぷんして頑張るぞな状態になっているところもあるらしく、自分が花粉症だったかどうか忘れたが、大変そうである。鼻水が出る頻度がしばしばになってきた事を考えると、全くのシロというわけでもないのだろう。他人の鼻水について考えると、なかなかに汚ねえなと思い始める。大体において透明なねばねばしたあれが、どうしてそんなに汚いのか……。ねばねばしているだけで、大体において不快な気がしてきた。昨日、あまりにも流し台の排水がどうしようもなくて仕方なかったので、渋々イヤイヤ排水口のゴムパッキンを外して、めちゃくちゃヌルヌルしている、下のかご状になっているアレを持ち上げると、揚げた後の春巻きの皮みたいな、書店のブックカバーのような、コーヒーフィルターのような茶色の何かが面を成して網目を塞いでおり、わーおと思った。直接手を下したくなかったので、メラミンスポンジをいくらか千切り、トントン叩いて剥離させて排除する方針を採用したところ、下に落としたそれらもまた詰まりの原因になるため、今度はビニル袋に手を突っ込んで禍々しきマテリアルを除去した。洗い物の最中に散々だった。水はけは目に見えてよくなった。目に見えない部分で、あの類の汚穢がへばりついているところを想像すると、大いにくるものがある。