他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

ノンストップ

途中で全然目が覚めなくて、意識が急に浮上した。なぜか、枕元のスマホ(アラーム用)の画面を点けた。アラームが鳴った覚えが身体にないから、おそらく目覚ましより早めに起きてしまったのだろう。そうだろう。パッ、と軽く電脳が浮かんでから、まず心がトムとジェリーくらい、戯画的に飛び上がった。1ミリくらいは、実際に肉体とずれていたかもしれない。それくらい、ドキンと身体が高鳴るのも感じたから。ものすげえ寝坊していた。寝坊、とも違う。寝過ごす、でもない。この、目が覚めたら事象が突然「あった」感じ、他にどう言えばいいのだろうか。まあ、ともかく、大変久しぶりに、デッド・オア・アライブに爪先突っ込んだような過失を犯した。睡眠は、基本的に、寝ている間はアクションボタンを何も受け付けないのでどうしようもない。どうしようもないのかな? 砂漠の中の裁縫針、というほどではないが、しらすの中の海老くらいのミスだった。いや、だから、本人にその積りがない過失は、過失……。まあ過失か。おっとり刀もかくやのスピードでばばばばばと服を着替え、布団をたたむのは諦め、炊飯器の保温機能だけ落として炊飯釜そのままにラップをかけた。お茶持った。完璧だ。尻拭いにしては。拭わなければならない尻にならないのが一番だ。わずかに残った頭のメモリで、到着時間を算出した。ギリギリだ。めちゃくそギリギリだ。なんなら、数分遅れでアウトだ。走るか。走るとすぐに痛くなるお腹なので走りたくない。疲れるし。この期に及んで。渡れそうな青信号は走って追いついた。電車とかは、さすがにどうしようもないので一休み期間としてじっとしていた。電車から降りて、なぜだろう、とりあえずトイレに行った。用を足して落ち着く事も大切だ。この辺で、遅れるかもという連絡をしようにも、肝心要のガラケーは充電切れで家に置いてきた事に気付く。間に合うしかなくなった。早歩きは得意だ。足がパンパンになるが。踏破、踏破、踏破。交通法規をおよそ守りながら歩き抜ける(歩き抜けるという言葉は耳慣れない)。何より、かにより、天候が最悪だ。ワーストだ。ひらがなでわーすとと書くとかわいいな。雨だ。雨。洗濯物も干せないし、傘を差すと徒歩の時速が落ちるから嫌いだ。人を追い抜こうにも、傘で立体的に体積が増えているから(3Dと2回言っているようなものだ)、己も傘を持っているし、通行が全体的に緩慢になって困る。結論、ギリギリ間に合った。2分前くらいに。セーフ。セーフ。理論上の最悪出発時間が証明されてしまい、私はとても悲しい。