他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

喉仏はいい声してる

一度買えばしばらく買い直さないものって何だろう。ティッシュとかトイレットペーパーとか、調味料もなかなかなくならない。歯みがき粉もいつ買ったのか覚えていないが、何か月か後にはなくなる。毎日の事をよく噛み締めていないまま生きているんだなあと思う。

目の前に何か切迫したことがないと落ち着かない、マグロのような性格をしているから、喫緊の何かがない時は本当に空の時間を過ごしている。こんなに密度がなくて大丈夫か? 気圧で潰れちゃったりしない? 心配だわ。人間も潜水艦並みの強度で作ってくれれば安心できるのかしら。

小学○年生的な雑誌の付録で、やたらてかてかしてがっしりした泥団子がついてきていたのが忘れられなくて、無闇に茶色の光沢があった。どこにやったのかは定かではないが、実家のテレビ台の上に置いたまま埃の山を成しているのかもしれない。

車のナンバープレートって、識別標識以上の意味があるのだろうか。スティーブ・ジョブズはナンバープレートが付いた車が嫌で、一月ごとに車をリースし直していたらしいけれど(アメリカの法律でそんなことができるとかなんとか)。日本の平仮名と数字4桁ならまだ可愛いものだが、海外に出れば英数字がそれはもうぐちゃぐちゃに混じってナンバープレートに乗っかっている。日本で自転車の後輪を轢かれた時も相手の車のナンバーを記憶できなかったから、外国で交通事故にでも遭おうものなら、公安の皆様に丸投げするしかない。冗談などでは毛頭なく、一台一台のプレートに書いてあるのはセキュリティレベル高のパスワードなのだ。もしかして、所有者の使用しているパスワードの一部は、車のナンバーだったりするのだろうか。情報リテラシー面で何か言われているだろうが、日本ではお目にかかれなさそうな事態だ。

鶏皮ってどうしてあんなに脂が出るんだろう。フライパンに入れれば八面六臂に脂を撒き散らして、揚げ物に匹敵するほどキッチンがベトベトになる。いくら私がギトギトの油物を受け付けないとはいえ、まだ適度な食肉であれば食道通過パスを持っている。食べやすさ等各評価を総合して一番好きなのは鶏肉だが、その部位の中で一番肉を食ったという感じがするのがモモ肉だ。だが、モモ肉には残念ながら手強いあいつがついてくる。鶏皮だ。キッチンペーパーを散歩させて不要な量を拭き取ってやらないと、炒め物でもその作業を怠ろうものなら口の中が不快な脂でてろてろして、ガツンと脂の味で殴られることになる。日本の鶏肉はまあ理解の範疇に納まるのだが、私が唯一料理経験のある外国である英国の鶏肉に関して言えば、それはもう撥ねるわ散るわ爆発するわで、脂のサンバ状態である。菜箸が欠かせない。

菜箸が、遺骨を拾う時の長い棒状の何かしらに似ていることに気が付いた。食肉には骨が付いているし、料理とは一種の採骨なのかもしれない。もう十何年も誰の葬式にも行っていないから、まとめて来るのかもしれない。その時は多分、神妙に正座しながら弔辞を頭の中で添削するんだろう。左利きで芳名帳に筆ペン握るの、いやだな。