他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

雨がっぱを着た志村

えーっとね。雨、寒くないですか? こんなに冷えるものでしたっけ。雨は嫌です。何回でも言いますが、雨が降ると瞬間的QOLが著しく低下するので嫌です。靴の布地を当たり前のように浸透して靴下を湿らせて来るのも気に食わないですし、湿気た靴下が湿気た靴の中で蒸れるのも気に食わない。おい雨コラ、何勝手に人の足元悪くしとんねん。降るなら降るで、数日前からアポ取って、俺が家に引きこもっとる間に降らんかい。人の気持ちも知らんで、だらしなくざーざーざーざー降りおってからに。這いつくばって俺の足を舐めろ。お前が足を濡らすのではない、お前が足を濡らす事を強要されるのだ。辱めに、涙で枕を濡らせ。じとじとした枕で一晩過ごして頭を冷やして、ついでにじとじとした足元の不快さを頭で味わえ。降るなら、もうどっか別の所で降ってこい。旱魃に喘ぐ乾燥地域に行って、好きなだけ、土壌を破壊しない程度に目一杯降ってきなさい。巡り巡って、俺が感謝されるように仕向けなさい。

 

今日、おトイレにいる時に気が付いたことがあって、立ち小便器の前に立って一心不乱に前を見つめながら、後ろの個室に人が入ると、今から私おケツ掘られるんじゃないかしら、という気分になる。排泄中の生物というのは、睡眠時と双肩を並べるくらい無防備なもので、ズボンとパンツをその気になれば一瞬でずり下げてホールへインしてしまえる子ウサギ状態の私の後ろに、貞操の構えをとった別の男性がいるのである。目の前のタイル壁を見つめながら、カチャカチャとベルトを外す音、シュルシュルとズボンの降りる音を背後に感じていると、ああ神様、私のバックバージンもここまでなのですね、構いません、形あるものはいつか壊れ、いつか押し広げられるものなのですから、いや、けれど、せめて痛くないように、されど一息にやってください、とつい思ってしまったのだが、音はやけにリアルに身近に感じられたくせに、後ろを振り返ればぱったりと閉じられた白塗り化粧板のドアがこちらを見つめていて、妄想行き過ぎる事あもありなんと恥ずかしくなった。後ろを狙われることは、人生できっと一度はあるはずなのだ。来るその時のため、これからも背後のカチャカチャ音に警戒を怠らないようにしたいものである。私がベルトを締めないのは、他人にこのような危機感を与えないように配慮するローストレス人材たることを目指しているが故ではなく、ただ単に締めたり緩めたり、なんなら腰の輪っかにいちいち通すのが面倒くさいからである。

 

久しぶりに短編一本書いた。適当に何も考えずに書き進めて、ある時突然道筋が見えるのは楽しい。数少ない、呼吸していてよかったと思える瞬間だ。すぅぅ。今日も書きました。では。