他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

レイニー・フリル

朝起きてから、ずっとしとしと雨が降っていた。お手洗いの窓から、景色を霞ませるノイズが窺われたので、多分そうだったはずだ。普段から回転がゆるやかな脳味噌が、今日はとりわけぼうっとしていたのも、きっと雨のせいだったのだ。低気圧とか、なんかそんなやつのせいで、私のせいではないはずだと思いたいが、よく考えたら雨に責めを負わせたいという前向きな欲求はないので、今日も何もなかったのは私の落ち度だ。雨も上から下に落ちている。共倒れだ。ざまあみろ。ただ、雨は蒸発して上にまた昇るが、私はずるずる坂を落ちていくブレーキの利かない車みたいなので、雨の方が私より活発そうだ。そもそも、彼らは地を湿し命を育んでいるが、私は日々の駄のために命を食い潰している。雨の方が立派だ。昨日は暑かったけれど、今日は雨のおかげでそれほど暑くなかった。不快だと意識しなかった。これも雨のおかげだろう。そうだろう? 雨様様ではないか。よっ、雨、天晴れ! 雨に天晴れは字義矛盾だな。まあいいか。しかし雨よ、ここまでは褒めたように見えるかもしれないが、お前は決定的な欠陥をその性質に宿している。足元が濡れるから、外出する気が失せるのだ。そのせいで、今日は一日家に籠りきりになり(いつも通りではないかと言われれば返す言葉もない)、昨日使い切ったアホみたいにあった豚バラ肉(肉のハナマサ産)に代わる新たな食肉を買いに行くことができなかったではないか。これはお前のせいだ。雨よ、泣いて這いつくばって謝れ。お前はもともとびしょびしょだから、泣いているかどうかさっぱり分からんけれども、その一生をかけて謝罪しろ。おかげで、今日の晩飯はスパゲッティともやしを茹でたものに生卵をかけただけという、大変に人間程度の低い食事になってしまった。素の麺ともやしだぞ? 生活力のない独り暮らしが香ってくるではないか! 挽肉でもあればミートソースもどき(トマトはない)を作るし、バラ肉でもあればカリカリに焼いて牛乳と卵でどうにかなんとかなるだろう。肉がないばっかりに、今日の食事は色のないものであった。雨よ、悔い改めよ。食い、改めよ。しょんぼりした食事は、心さえ萎ませる。今美味いのは、朝ご飯に食うフルグラくらいだ。メーカーがカルビーだから、ポテチのイメージが先行するが、こういうノーマルなものも作っているのだね。まあ、牛乳をかけて食べながら思うんだけど、ちょっと甘すぎるよな。ワタシ朝は穀物を食べておりますの、という満足感に視界を阻まれて、この甘味が無視されているような気がする。もう少し控え目でもいいと思う。では。