他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

銀幕の外では気安くない

人と会った。家族以外で、こいつには遺言を残そうと決めている人間(総計三人)のうちの一人である。東京に足を運んで遊び回っているというので、最寄り駅まで迎えに行った。行きたい店があると言うので、夜になるまで時間を潰すのにファミレスでグダグダしようと思ったのだが、荷物を置くついでにもう私の家でいいだろうと決定し、パック飲料二本と少々のお菓子を買って帰る。くだらない話をしているだけで4、5時間があっという間に過ぎて行った。くだらない話というのは、内訳をとてもではないが「そいつの名誉の為に」話す事ができない程度にくだらない話である。毎度毎度会うたびにとんでもない事実を絨毯爆撃していくので、気の休まる暇がないと同時にとても楽しい。人に会う事は、私の中で肯定的意味を持たせる事が極めて難しい行為に分類されるのだけれど、こいつは違う。こちらが赤面して縮こまりそうな事を平気でぽいぽいぽいぽい投げつけてくる。言い忘れたが、私が♂でそやつは♀である。下ネタは冗談だが、事実は体験談だ。宅中での会話内容を思い返してみても(すでに大方忘れたけれど)、今この場に残しておけるものがほぼない。書かない方が精神衛生上大変によろしいと推察されるドレッドノート級雑談が連発された。一応、四六時中お下劣で下世話な話をしていたわけではなく(あの時間を24時間換算すれば21時間くらいはそんな内容だったと思われる)、人生設計やキャリアパスについて意見交換をした時間もあったのだ。気持ちの悪い単語が3つも並んでしまったので均衡を取ると、かなりの割合でずっこんばっこんの話をしていた気がする。一緒にいると、脳味噌が中学生あたりにまで戻る。話し相手に合わせるというのはそういう事である。お土産にうなぎぱいの箱を賜ったが、中を見ると2枚しか入っていなかった。箱が綺麗だからあげるよ、と言われたが、体良く押し付けられただけだろう。こういう場面で不快さを感じさせないあたり、さすがの甘え上手と言ったところか。一緒に食ったカレーは存外に辛く、かなり辛く、今でも胃の中でずんずんと火照った疼きが胃壁を踏みしめまくっている。ご飯を食べた帰り、駅に送っていく道中で、指サックを買おうとアダルトショップに立ち寄ると平然とついてきた。平然とディルドで遊ぶわローターの振動に感心するわで、一緒にいるこちらがきょどきょどした。長い時間ローションを品定めしていたが、興味でもあるのだろうか。駅でツーショットを撮られたが、私は死相が浮かんだ壮絶な顔をしていた。身体に気をつけるように言われたが、あちらも健康とは言えない生活をしていた。今日のような日が、70年後もあれば良いと思った。