他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

翻弄されるくらげ

朝に洗濯機を回し損ねたので、夜早めに風呂に入って、その洗い物まで含めて一気にかけた。その間つらつらしていた。晩御飯を作って、さて洗濯物でも干すかと洗濯機の前に立つと、足元がぬるりとした。脱衣所の光に照らされて、洗濯機の足元が光っていた。水漏れを起こしていたのである。そういえば、洗濯機が回転している間、普段聞かないような「グォングォングォン、バキバキバキィ」という異音がしていたから(ちょっと勢いよくドラムが回転し過ぎたんだな! と思って放っておいた)、おそらくそのあたりで流水が爆発したものと思われる。上から水がドバーしたわけではなく、下の排水ホースから溢れたようだった。床につながる排水ホースジャンクションから、一見ただの水、されど中には洗濯で落ちた汚れと洗剤を含む、破壊力のある水である。放っておいて自然乾燥させるのもまた一興ではあるが、物件退去の時に変なシミでも作って敷金をごっそり持っていかれるのは本意ではない。一応、手の届く範囲はタオルで拭き取っておいた。今の家には洗濯機台(プラスチックの台座みたいなやつ。上に洗濯機を置く)が設置されていなかったので、洗濯機の下部にはほとんど隙間がないという事を体感で知った。全然手が入らない。自販機を見習って欲しかった。洗濯機周りを軽く掃除する羽目になったので、もうここまでくればだいたい一緒だと、埃ネットの中身も廃棄しておいた。忘れた頃に溜まるやつではあるが、忘れている間に溜まり続けている、よく考えたらとても恐ろしい物体である。お金がそんな感じだったら、もう少し皆幸せなのかもしれない。たまに、スマホ黎明期に一瞬だけ超絶隆盛して一瞬で消えていったなめこ栽培ゲームを思い出すのだが、あれに似た何かがあると言えばあるだろう。あのゲームの話を持ち出すと、いまいちピンと来られない経験が多いのだが、もしかしてあれをまあまあ誇大に捉えているのは私だけだったりするのだろうか? 刈り取る動作が指でサッと画面を横切る事だったり、本当に初期な感じがあるのだけれど。それはまあいいや。埃ネットの中に溜まっている埃をポイしようと、ネットを逆側に繰り出すと、埃の灰色が中に入っているのはまあいいとして、赤とか白とか、出自の知れない色彩が含まれているのにギョッとした。赤い服を洗った覚えがないし、持っていないわけではないがあれを洗っただけでここまで赤くなるとも思えない。もしやこれは可視化された「皮脂」や「垢」なんじゃないかと思って、一人戦慄に震えた。風呂に浮いているだけじゃなかったんだな。