他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

添えるだけの片手とか

モナ王チョコモナカジャンボを食べ比べると、チョコモナカジャンボの方が圧倒的に美味しいじゃないかと思ったのだが、これと同じ事を高校生の時にも思った記憶がある。時を経て同じ事を考えている。間にチョコが挟まっているからかもしれない。素牛丼より紅ショウガの乗った牛丼の方が、そしてそれよりも生卵のついた牛丼の方が、なんかいい感じするのである。プレーンの卵焼きよりも、明太子入りの卵焼きの方がなんかいい感じに思える。バニラソフトよりもミックスソフトの方がいい感じだとは思わないが、添加要素が「いい感じ」を醸し出すのはよくある事だ。着エロにも話が及ぶような気がしたが、そちら側の話をしたいわけではないのでしない。用があったので図書館に行ったのだが、ほぼ行った事がないに等しい、コロンブスにとってのアメリカ大陸並みに馴染みのない場所だったので、入り口付近に十分なスペースがないと見るや、目の前の階段に目をつけ地下に降りた。座って落ち着ける机とか椅子とか、そんな感じの場所があると思ったのである。なかった。狭い感覚で並べられたマニアックな書籍が居丈高に並ぶ、お世辞にも明るいとは言えない空間に、絶妙に座高の低い机とテカテカして不安な座り心地を感じさせる椅子があった。未知にして無知とは怖いもので、私はそのへんちくりんな場所に設けられた、おそらく一時閲覧用の応急スペースみたいな空間で3時間くらい居座っていた。あんまりにも光源がとぼしいので、厭になって帰ろうと降りてきたのとは別の階段を登って階上に出ると、平然と、たっぷりとした机椅子スペースが広がっていた。入り口から、狭い書庫の間をぬるりと通り抜けて来るとこんなユートピアがあったらしい。実に、知らないとは恐ろしい事である。財テクとかうまい手の抜き方とか、人生のパフォーマンスに関わってくるような事でさえ、知らないまま時計の針が進んでいく事もままある。帰ってくると、玄関ドアに大家さんからのメモが貼ってあった。糊が残らないようにという配慮なのだろうか、それにしても養生テープで髪を貼り付ける場面というのは、固定具として養生テープを習慣的に使っていないとできない芸当だと思う。一瞬断水するからおしらせしますね、という事だった。どうせ日中に終わったのだろうと舐めてかかっていたら、19時前に大家さんが来た。まさかの夜だった。不便かけてごめんちゃい、という事なのだろうか、レトルトカレーをくれた。ゴーゴーカレーのカレーは、「美味い」をおにぎりにしたような説得力があったが、あれを知った後に食べるレトルトカレーは、虚無だった。