他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

寄合経済は漂い続けている

期せずして大量の桜餅とみたらし団子をもらって帰る事になった。ので、大量の和菓子が台所にある。甘いものは好きだし、タダでいいところのものをもらえるなら喜んでもらって帰るが、予期せず「いっぱい」もらうと困る。きっと、道端で「これあげます」と言って5000万円くらい渡されたら、何も入っていない洗濯機が脱水をかけているように頭の中で万事が空回りしながら帰宅して、「床に座って正面に札束を置き腕を組んで使途を案ずる」という漫画みたいなアクションを取ってしまうに違いない。あって嬉しいものはあると嬉しいのだが、ある限度を超えて「ある」と嬉しさが水準の遷移をやめ思考を停止させる方向に働くのだ。5000万円もあったら、何をするのだろう。実家のローンを返すのに充てたいが、そもそもこういう場合税金とかどうなるんだろう。いちどきに使ってしまうのがいいのか、貯金して今後の人生に渡って切り崩していく蓄えにすればいいのか。一週間くらい考えに考えた末、「何でも願いが叶うアイテムを手に入れる」お話の典型的なオチのひとつに倣って、そんな金があった事を忘れるために募金するだろう。よくあるという事は、悪くない選択肢だという事の証左である。当たり前であるが。さすがに床に腰を構えて考え込みはしないにしろ、大量の和菓子は目前にぽんと置いてみると処遇に困るものである。何日くらい保つのかは分からないけれど、向こう2日くらいで片付けてしまえばいいだろう。生菓子の生をそれほど重んじないでおきたい。小学校の第何学年の時だったか忘れたが、夏休みの自由研究でカイワレ大根の種を発芽させた事があった。ちっちゃい器にガーゼを敷いて、検体ごとに塩分を0.5%、1%、……と変化させて何%から発芽しなくなるのかを調べたのだ。塩だけではエビデンスとしては弱いと思ったのか知らないが、確か「酢」というサンプルも設けたはずである。1週間かそこらに渡って、観察した。結果を全く覚えていないが、日に当てると緑っちいしょぼしょぼな芽になってしまった事を覚えている。というか、カイワレシリーズはだいたいそんな感じである。日の光に弱い。また別の意味で適材適所だったのだ。カイワレ大根には、適所が冷暗所だった。日向で咲かなくてもいいから、というか夏に日向で咲くと暑くて叶わないだろうし、冬に屋外で咲くと寒くて嫌になるだろうから、咲くなら冷暗所で咲きたいな、と思った。