他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

乳殺菌

剣の使い方を知らなければ、それはただいたずらに血を流す可能性があるだけの鋭利な長物になる。道具の使い方を知らなければそれは道具たりえない、道具として実現しないという事が言いたかったのだが、最近はWordやExcelがさっぱり使えない新社会人というパッと聞いた限りでは信じられないタイプも確かに存在するらしいので、道具は便利だが増えすぎるとその便利を使いこなすための道具にもある程度の精通を要求されるわけで、大変な時代だなと思った。私もExcelはよく分かっていない。というか、一番なかよしこよししているはずのInDesignでも、正直言って何の為にあるんだろうなこれはという機能が目白押しなので、一つの炭鉱から利益を得尽くす事は人生の時間が有限である事を考えるともはや到底無理なのではないかという感じがしてくる。ほどほどそこそこに掘り進められた坑道の入り口で、いい感じのかけらを持って帰って棚に並べて鑑賞するくらいが精神衛生上よろしそうな気がする。ジャルジャルに野球部というコントがあったはずだが、あれを思い出すと、道具を知らなければあんな事やこんな事になるのだなあとしみじみと分かる。できれば自分の身の回りで起こってほしくない事ではあるが、事実は小説よりもだいぶん奇なりなので、期待するだけ損である。去年も泊まったところに今年も移動してきたが、ひたすら一日中移動していると、その間に寝てぐだぐだするしかなかったとしてもものすごく疲れている。何もする事がないというのは、めちゃくちゃに忙しい時と同じくらい、向きは違うが絶対値として近い程度に疲れる。人間には一定程度のストレスが必要だという言説の真らしさを感じる。何度も言っている気がするな、これは。一年前は真上の部屋からベッドが軋む音と男女のまぐわう吐息艶やかなサウンドがハーモニーで薄い天井からドリップコーヒーだったが、今年はどうだろうな。部屋で疲れてぽけーっとしているところにBGM:セックスが流れてくると、それはどうしようもなく笑ってしまう。ふふふ、と声が漏れる。なんかこの宿、ベッドがものすごい高いな。倒れこもうとすると、うっ、となる。本当に大した事をしていないのに眠くなってきた。さっきご飯をいっぱい食べてきたからか。お腹いっぱいご飯を食べて、もう入らないと弱音を吐きそうになるその三歩前くらいに、生きている実感の片鱗が析出してくる。むしゃむしゃもぐもぐ。