他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

感情の雌伏

連日朝5時に目が覚めるので、まだまとわりついて来ないさらさらした気温で延べられた掛け布団に寄っかかってゴロゴロしながら7時とか8時を待って行動を始める。凪いだ早朝の平静に身を浸していると、これが幾星霜地続きにどこまでも続いていきそうなエターニティを感じる事があって、早起きは三文の得と言われて安いんだか高いんだか分からない価格をつけられているけれど、この無邪気な真空を味わえるのであればそれなりの対価を払ってもいいかもしれないと思える和やかさなのだ。エアコンで生態環境を整えようとか、いらん事が頭の中に湧いて来ず、ただ筋を弛緩させて放り出しておくだけの贅沢な使い方。二度寝のふりをしてもう一度目を閉じてみても楽しい。とりあえずそんな感じで起き出している。久しぶりに納豆ご飯を食べたら、ちょっと癖が弱くて物足りなかったので、冷蔵庫の中で水分を失いかけ様子が怪しくなりそうで面倒な生七味唐辛子というこれまたなんとリアクションを取ればいいのか難しい、味の方もなかなか一筋縄では領域を囲い込めない調味料をスプーンでどかっと掬ってぽいっと乗せてみたところ、全てが七味唐辛子の荒波に飲み込まれ、他は全てどこにも見えなくなった。赤潮が全てを押し流した。さすがにメイン口座に4万円しかないと、ひょっとして何かしらがサムシングハプンした場合致命傷を負ってそのまま立ち直れなくなる可能性があるため、サブ口座の通帳をマシンに差し込んで残高を見ると、予想の十数倍くらいあって、なんでやこれはどういう事やねんおにいやんと慌てて入金詳細を見た。覚えのないまとまった入金履歴があって、とりあえず歩きながら考えようと外に出て数歩歩いたところで、そういえば出国前にあまりに多くのゲンナマを携行していたので、万が一カツアゲされると怖くておしっこびしょびしょ濡れ濡れ大魔神になるなと危惧した結果、空港のATMで安全のためのご入金申し上げていたのであった。全く忘れてしまっていたお金がぽいっと不意に出てくると猛烈に嬉しくなってしまうので、しかしそれは結局もらった段階で支出収入の果てなき荒波のうちの一つのヒダとして既に計上されてしまっているものではあるのだが、少し気分が良くなった。来月までは生きていけそうな気がする。行った事ない店に行って昼飯に油そばを食べたら、二郎系のスープなのに変に甘ったるく、麺もよわよわちんぽな歯ごたえだったのでしょんぼりした。もう一個のよく分からんけど意識自覚をごり押ししてくる油そば屋の方が美味しいね。