他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

ミートソースとイーソトープ

トイレットペーパーをぴりぴりしようとした引っ張った。特に意識せず適当にドラッグストアの店頭にあったからひっつかんで買ってきただけの変も哲もないトイレットペーパーなのだけれど、ミシン目で今生の別れ、涙がちょちょぎれた瞬間に、ものすごい違和感があった。数瞬なぜかを探らなければならなかったが、すぐに答えは見つかった。ダブルロール(2枚組)なのに、上下のシートでミシン目がずれているのである。下のシートの切れ目の方が、上のものよりも2センチほど先走っている。ベロを出しているようになる。人生のトイレットペーパー経験を参照すると、ダブルロールは基本的に重なった2枚組のミシン目位置がほぼ全く一致しているものだとばかり思い込んでいたので、このような不具合というか何というか、がありうるとはそういえば考えた事がなかったのである。これを応用すると、ロールの真ん中くらいまではダブルロールだと思わせておいて、あるところで突然シングルロールになる、というイタズラを図る事も可能になる。実行したところで大した意義も意味も得られはしないだろうが、途中で写本伝承が途絶えて原本が散逸した古典テクストごっこはできるか。でも原本1写本1だとな〜。4枚組くらいのトイレットペーパーでやるとそれっぽくなるかもしれないが、それはもはやトイレットペーパーではなく巻かれた紙だ。何かあって、そしてすぐ忘れそうだから携帯に残されているメモを見返していると、いつだったかによく分からない事象に行き会った事を思い出した。要するに、ジッパーケースに入ったバジルスパゲッティーが駅のホームに落ちていたのだ。実にまっことよく分からない。タッパーにパスタを作ってお昼ご飯として持って行くなら嚥下の範囲内なのではあるが、容器がぺらぺらのジッパー袋になりうるのかどうか、私個人では到底判断しかねる。ねるねる。そして、それがどうして駅に落ちていたのかも分からない。同棲している彼氏に、今日のお昼にパスタを作ったよと笑顔で生暖かいジッパービニルを渡されて、嬉しいのか微妙な気持ちなのか自分でもよく分からなくなり、こんなもやもやした気持ちになるのならただ美味しいという4文字の感想だけを作り置きして忘れてしまおうとカバンからわざとうっかりに見えるように落としてそのまま都会の喧騒に溶け込んでいったのかもしれない。パスタチェーンのシェフが、試作として調理したはいいものの厨房に手頃な容器がなかったのでジッパーに入れて本社に持って行く最中誤ってドロップしたものなのかも。全てはあのパスタのようにこんがらがり追求できない。