他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

大陸間弾道投げキッス

寝間着から着替える時に、これはもう無理かもしれんなと思って、ボックスの中に手を突っ込んで半袖のシャツを引きずり出した。擦り切れていないのに、手元の中で一番生地が薄いシャツが出てきた。結論から言って、半袖にして正解だった。さすがに、今日の外気温室温で、長袖のまま過ごす事は困難だったろうし、そこで意地を張る意味もなかったに違いない。我慢大会とか、しているわけではないのだ。一度この涼やかさを味わってしまうと、もう元には戻れないかもしれない、という危惧もある。長袖のシャツを畳んで、衣替えをしなければならなくなる。幸い、短パンの持ち合わせはないので下はいいが、上のシャツはどうだったかなあ。半袖の一枚や二枚、実家かどこかに起き忘れてきたような記憶があったりなかったりする。一日、窓を開けっ放しだった。8割くらい。風が吹いていれば窓を開けている甲斐も醍醐味もあるというものだが、風が吹いていないのに窓を開けていると、なんで窓を開けてるんだ……? という哲学的にはあまりにも底の浅い自省がこんこんと湧いてくる。絶えず空気は流れているはずなのだが、肌で感じて涼しいと思えるほどの風となると、存外難しかったりするのだろうか。日がな、ぽっかりとしていた。結局、なんだかめんどくさくて、一食しか摂らなかった。あとは水とお茶だけだ。夕方くらいになって、一回でどかんと食べるかと思って、甘辛ダレのかかった唐揚げいっぱい定食を食べた。唐揚げを食べるための口実としてご飯がついているようなボリュームだった。正直、唐揚げは6個、多くても8個くらいでいいなと思った。油というか、食事における、食べ物が持つ視覚的カロリーというか。胃の昂進性がじわじわ下がっている、気がする。今なら、もう、二郎系ラーメンは食べられないかもしれない。普通のラーメンを特盛くらいならまだしも。スーパーに向かう途中、しばらく人影を見なかった区画に活気があるのを見かけたのでふらりと立ち寄った。公園が、何ヶ月かぶりに解放されたらしい。でっかい芝生エリアは、どういうわけか解放されていなかったが、周囲のベンチやカフェエリアなんかはもう元通りだった。密ではなかったが、集まってはいた。誰かが置き忘れていったのか故意に置いていったのか、カバーの剥がれた文春文庫が、紙カバーを風にはためかせていた。視力が弱いので、背のタイトルは分からなかった。スーパーのサッカーの横に花が売ってあって、ユリの値札に「かわったかおり」と書いてあった。花の名前、でもなく、謎の注釈が。なんだか分からないが、笑ってしまった。