他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

急所のカビ

一日中頭がぼんやりしていた。脳味噌丸ごと紐を引っ掛けて上の方に引っ張られているような。夢だと言われても違和感がなかった。いつもリアリティを持って生きているわけでは全くないので、普段から夢見たいなものだ。リアリティを感じるのは、ルーチンからはみ出た異常事態に触れた時である。鳩の死骸が綺麗に転がっている時とか、埃・蛆コンプレックスが形成されている時とか。轢かれそうになったら、頭上に半分以上抜け出ているような魂もびっくりして降りてくるかもしれないが、近年は轢かれそうになった事はない。間食にバナナを食べた。バナナはちょうどいい。障りがない。何か食った感じがあるし、適度に味がある。韓国産のマンゴーみたいなものを売っていたが、自分の経験則外にある食べ物は、そもそもどうすればいいか分からないので買ってくる事が難しい。記憶の限りでは、カットされていない、あのずんずん生えてとげとげしたパイナップル、パーフェクトスタイルを買ってきた事は一度しかないはずである。あのてっぺんに生えている、サンバのカーニバル衣装みたいな葉っぱみたいなやつ、あれが捨てる時にめちゃくちゃ邪魔だろうというのは容易に想像がつく。あんなに先端突起が多くては、ゴミ袋に入れた瞬間から裂傷が広がり、衛生の悪化を招くに違いない。画鋲を敷き詰めたテクスチャみたいな外皮もまた然り。手荒れがひどい時にさばくと、おそらく染みに染みて悶絶するはずだ。しばらくパイナップルなんて食べていないが、しかし自分で手を下さずして食べるパイナップルは結構美味い。南国に旅行した事はないしこれからも行きそうにないが、海辺のバカンス、アンダービーチパラソルのそばに必ずと言っていいほどあるテーブルの上にあるフルーツ盛り合わせのメンツに永久就職が決まっているようなものだ。一度、ああいうベタをやってみたい気がする。パイナップルの芯って、食べられないんだっけ。かぼちゃのタネは、ナッツ系のおつまみになりもするが。ただ、硬くてダメなのか。酒類の棚の前で、チョーヤの梅酒瓶、かなり細長くて緑色のやつ、を見かけて、買おうかどうか迷ったがやめた。娯楽・嗜好品に対して免疫が低いのは自覚している。できるだけ、これ以上生活の自覚程度を下げるのは避けようと思った。たぶん、真水に墨でも垂らすように響くだろう。寝られないので、頭の鈍麻をどうすればいいのかぐるぐる考えていたが、何も結論は出なかった。