他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

アブサン

明日帰るので、荷詰めのだいたいを、今晩のうちにやっておかなければならない。めんどくさい。すげえめんどくさい。この世の行為で、一番めんどくさいのは、引っ越しと旅行である。一番長い時間を過ごす環境が変わるという、その一点で最悪なのかもしれない。私はあまりにも家が好きだ。あるいは、他の環境に強い感情がないので、比較的に言えばそうなる、というだけの話なのかもしれないが。でも、カフェで読書という、行為のコードみたいなものは、どうにも納得できない。喫茶と読書という行為は、屋外では相容れないものだと思う。コーヒーの匂いとか、ケーキの匂いとか、周りの話し声とか、あまりにも「雑音」が多すぎる。文字という、情報量の少ない情報に真正面から向き合うには、環境として劣悪が過ぎる、との感想が拭えない。絶対無理である。電車の中で本を読むと、目的駅まで時間をスキップしたような気分になるが、これは、車内では必要最低限のアナウンスしか流れない(聞き流して良い)し、周りで人が話してないし、これは時勢的により一層そうだが、飲み食いする人がいないので、視覚聴覚以外の妨害がない。座れなかった時は、ちょっと疲れるので意識が飛ぶけれども。今読んでいるのは、開高健の「地球はグラスのふちを回る」である。酒は全然飲まないが、酒に関する、短いエッセイが大量に載っている。酒の事はどうでもいいと言ってもいいが、自分の好物を語っている時の開高健の文体が好きなので、や、小説の時の文体もめちゃくちゃ惚れ惚れするのだが、私が文章に酔うために読んでいる。酒の味わいについて語られているところは、感覚的にしか分からない。酒飲めねえしな……。ちょっと落ち着いて、また荷詰めの事を思い出してしまった。あーあ。やりたくねえな。トランクの中に、何回か前に使った、英国渡航の帰りの際、プラ筒に入っていたハーブが爆発して、その飛沫がまだ中に残ったままなのも気分を盛り下げる。タイムの香りが充満しているわけはないが、パラパラと細かい異物があるのは端的にストレスである。掃除機で吸ったはずなのだが、それほど減らなかった。表に出して、中を一回まるまるしばけばよかった。今、他に頭を悩ませているのが、風呂入ってからやるか、風呂入る前にやるか問題である。風呂に入ったら、間違いなくちょっと仮眠する。ゴミもいくつかまとめておかないといけないので、それを風呂に入ってからやりたいかどうか。やだな。