他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

古今東西「入れるもの」

昨日の深夜、家に帰ってきた。服についた洗剤の残り香が、私の家のものとは違う。この匂いがなくなるまでは、実家を感じるのである。海外に行った時の服を広げたり、本を開いたりすると、今でもまれに、匂いが残っていて、鼻先に漂ってくるものがある。長い時間、定点で生活すると、そこの、あるいはそこで自分が発生させる匂いに対して、記憶が結びついていく。だから、そういう、ベルトコンベアの中に差し込まれた異物には、つんのめってハッとする。飛行機を降りて、異国の空気を吸うと、どうにも匂いが違う。私なんかは、片手で足りるくらいの国しか行った事がないから、世界中を知る人ならば、これについてもっと身体感覚的な意識があると思う。湿度とか、色々コンポーネントがある。起きてから洗濯機を回したが、むにゃむにゃしていてよく覚えていないけれど、おそらく洗剤を結構入れ過ぎたと思う。今日の天候では、一日では乾かなかった。一部、洗い物は見送った。量が多くて入らなかった。冷蔵庫の中が、味のするもの以外、ほとんど底をついていたので、や、長期間家を空けるにあたって、そのように食料チェーンを調整したので当たり前なのだが、スーパーに行った。ふらふらと。筋肉少女帯の『月光蟲』を聴きながら。いいアルバムである。私は川にできる限り近付かず、無縁な場所でミミズをほじくったりして生きていく事にしている。これは比喩だ。私しか分からないような。もう、営業を開始している店がほとんどだった。12日とか、その辺まで休むと張り紙がしてある店もあったが。イギリスにいた時は、たしか、クリスマス前から、一月の中旬くらいまで、当時の主観的感覚からするとすげえ長い冬季休業の店がほとんどだった。こっちが、腰を上げるのが早過ぎるんではないかという気もするね。人気の店が人気で、人が入っているのを見た事がない店は人が入っていなかった。ラジオのヒットチャートが、一年中同じような曲ばかり流しているのと同じだ。チェーン店の店内にコンテナが積み上げられていて、閉店するのか営業開始の準備なのか分からなかった。荒涼としていた。テナントが年末年始でいつの間にか入れ替わっているブロックもあったし。堅実、順調だと思っていた店が、今月中に閉店する知らせもあった。そこそこ近所にあって、便利だったのだが、なくなるらしい。原因は推して知るのみ。ミルで粉砕するガーリックを買った。にんにくは好きだ。新幹線の乗り物酔いが、まだ残っているような感覚がある。