他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

夢見果てぬ

河合隼雄『こころの処方箋』を読み始めた。文庫本見開き2回で一ユニットが終わるので、元は雑誌の連載か何かだったのだろうか。まだ全然読んでいないのだが、「自分を殺し続けると、殺してきた自分自身に復讐される」という事が書いてあった章は、身をつままれて肉を全部持っていかれる感じがした。嘘だが。しかし、思うところはあった。幼い頃から、いい子いい人として振る舞い自分を殺し続けて来たのに、周囲からは自分勝手に振る舞う人、という評価をされて、思い悩む女性の話だったのだけど。繁忙期に突然早帰りしたり、場の雰囲気を損なうような発言をして平然としていたり、普段の行いとは逆を行くような間欠泉的行動が見られ、それこそが、殺され続けた自分自身の復讐なのではないか、「己を生かす」方がいいのではないか、的な話だった。私が目を離せなくなったのは、間欠泉的行動の方である。私の並々ならぬ下ネタ好みと言動は、もしかしてこいつのせいなのではないかと思ったのだ。いや、「せい」というのはよくないな。それ(傍点を振りたいが振れないので注記しておく)の表出が、その性向なのではないかと思った。違ったら、それに失礼だが。ただ、私が品性を疑うばかりの下品野郎という事になるわけだが。どうなのだろーうね。文庫で500円と少しばかりで手に入れられるが、むむ、そう言われるとそうですね、の気付きがたくさんあるので、これは万人に勧めたいと言いたいところであるが、メッセージを届けるのにもある程度の能力が必要だが、メッセージを受け取り意味を咀嚼するのにもある程度の能力が必要であるため、まあそこそこですかね、多分ね、くらいの温度感の人にはいいと思う。自分が提示する解答に、常に疑義を抱いていない人はあまり信用できないので。たまに思い出すのだが、ある奨学金に応募した時の面接で、あなたのポリシー(こんな安い言葉ではなく、根源原則みたいな事を、もう少し別の言葉で言われたのだが、当時体調が最悪だったので何も覚えていない)は何ですか、と聞かれて、「絶えざる自己否定です」と答えた。確か、この字面そのままにそう答えた。同じ面接グループにいた人はドン引きしたのではないか。一生懸命言葉を尽くしたおかげか、面白半分で可能性枠みたいなのに入ったのか、幸いその奨学金はもらえた。私が言いたかった事が十全に伝わった自信はない。なんでこんな事書いたんだろうな。帰り道、どうしても読んでみたくなって、本屋で探して吉田戦車ぷりぷり県』文庫版と、もろもろを買ってきた。本を増やすな。