他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

文明のあせも

作業に集中したいので、余計な精神的リソースを割かないよう、夜飯は食べに出た。集団でちょろちょろしているやつが複数いるし、第何波まで来ても驚かないというか驚けない。食券を渡して、からあげ定食まだかな〜〜〜と思いながら本を読んでいると、ホールスタッフが「後ろから失礼します、〇〇お待たせしました」と言うのが聞こえた。この手のあれそれは聞き覚えがある。ラーメン屋だと、カウンターから出すような店の場合、「前から失礼します」と言う事もある。それのどこがどういう風に失礼なのか、私にはさっぱり分からないのだが、よく分からんがとりあえず客に対して腰低めでいったれというジャパニーズ接客業的なものを感じないではない。そんなにかしこまらんでもなあと私は思うのだが、ああいう場面で自分の優位を確認した気がしてニコニコする人間がいるのだろうか。まあ、いるのだろうなあ。そのような物言いを排除しようとした場合、では、どの方向から提供するのが適当なのだろうか、と考えた。前もダメ、後ろもダメ、あと残っているのは横である。上と下は、常識の範囲内で考えてどうやったらそうなるのか分からないので考えないものとする。「上から失礼します」は、騎乗位で挿入する時に言われる可能性があるくらいではないか。「下から失礼します」は、己の影の中に潜む侍従が影からにゅっと出てきたり、影の中から助言をしてくれたりする場面でしか言わないのではないか。非現実的なのが分かるだろう。現実的な例があったら教えて欲しい。私が座った席は、どう考えても横にしか空間が空いていなかったので、これは「横から失礼します」が来るんじゃないかと、よく分からない気持ちになって待っていたら、果たして、「横から失礼します」とからあげ定食の盆が滑り込んできた。なにゆえ方向に対してそこまで鋭敏な言語感覚を宿しているのか不明だが、お待たせしましたを全場面で使いまわして一向に問題ないと思うのだけど。私の世界に対する祈りは、果たされずに終わったのだった。どうでもいいいらん事を考えて、その事を思い出してのんびり日記を書いている場合でもないのだが。日中もそもそと進めて、一応半分は超えた。今日中か、明日の昼頃には終わるだろうから、それから仕上げをすれば、月曜日には間に合うであろう。人生が巻き取られそうな感じが、ものすごいしたわけだが、もうそれでいいような気がするというか、クラゲみたいに生きるしかないのであれば、日本海だろうが太平洋だろうが変わらない気もしてきた。