他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

不如

中国語の辞書を買ってきた。参考にしたのはこのページ(中国語 辞書紹介 | 学部・大学院 | 駒澤大学)である。現代において、素面で評価を書き記してくれているという事実は大切に噛み締める必要がある。辞書の画像さえ貼らず、とにかく淡々と文字だけで教えてくれる。で、ここを参考にした結果、東方中国語辞典にした。小学館のそれがなかったのもあるが、この辞書の装丁というか雰囲気というか、掛かっている帯の文言であるとか、全般的な雰囲気が私の気性にするりと馴染んできて、この辞書となら長い事仲良くやっていけそうだなと思ったからである。帯の文言は、「中国人の頭の中を辞書にする」などとある。すごい意欲ではないか。奥付を見たら、なんと私が買ったものは2004年の初版だった。まだあるの? 店頭に? 帯が日に焼けている方を、なんとなく好もしいから買ってきたわけだが、なるほどまさかそれほどとは。クラウンやコンサイスなんかの、英和あたりでブランドを知っている辞書は手に取りやすいだろうが、これを初っ端に手に取るには、相当な図太さか、何世代か前の語学書の佇まいを知っていなければならないだろう。発行元の東方書店は、神保町にある中国語系専門書店らしく、しかし書店が辞書編纂まで手がけるとは見上げた熱意である。丸善なんかも、かなりでかい洋書系事業を抱えていたりするが。拼音が分からんのに、どうやって辞書引くねんと訝しんでいたわけだが、こういう構造になっているようである。調べたい字について、分かっている情報が少ない順に、「部首」→「画数」→「音訓読み」と辿れば、どこかで辿り着ける。そもそもこれらの検索のとっかかりが、辞書の先頭に配置されていて、ここで掲載箇所を見つけてから、後ろの本文に飛んでいくようになっている。部首は分かるものもあればさっぱり分からないものもあり、そこが部首なんかいみたいなのもあるが、部首を引く時にも画数昇順になっているから、なんとなく指を走らせていれば見つかったり見つからなかったりする。せっかくいいものを手に入れたのだから、中国語のアークナイツWikiから、ブレイズのボイス中文とプロフィール中文を全部引っ張って、辞書を引き引き一箇所だけ読んでみた。まだ初等文法が終わったわけでもないし、これまでのそれが定着したわけでも全くないのだが、しかし何とか、ブレイズ煌が元々何と言っていたかをおよそ読み取る事ができた。胸の内に迸った、物量のあるあの悦びを、他に何と喩えようか。