それってグレープボム型のアナルビーズみたいなもん? と聞こうと思ってやめたが、形はそうである、という事があった。何言ってんだ? あれは形状として、幾何学的に名前はついているのだろうか。世の中の大体には名前がついている。知らないだけで。名前がついていないものを探す方が難しい、のでは。宇宙レベルにまで話を広げると、まだ名前がついていないものの方が多くなるのかもしれない。生まれて、物心ついた時から周りのものにはことごとく名前が与えられていたけれど、名のないものが身辺にごろごろ転がっている状況に身を置くと、気が触れたりするのかしら。あれはあれで、これはこれで、それはそれで、と名前を付けて切り分けていく事で、引き算的に自分を意識していたのが、どれもこれも知らないものでどこから手を付けたものだか分からない、困った! となると。それとも、再び全てのゴッドファーザーになろうとして、意識と欲がむくりと立ち昇るのかしら。夕方にぱたりと仮眠して、頭がぎゅんぎゅんして起きた。自分が壁紙になったらどうしよう。投票に行った。初めて出口調査のために声を掛けられた。回答した。私が行く投票所の出口調査は、毎回、やる気あるんかあんたという人がタブレットを持っていたが、今日はとりあえず当たって砕けろ精神的な人だった。