姿勢がよろしくないのか、胸周りのおさまりが悪い。昨日の夜半はかなり雨が降っていた。バケツを傾けたような雨だった。雨を形容する言葉にも色々ある。篠突く雨とか、まあ色々ある。よだれ雨とかはない。よだれ鶏というメニュー名を最初に考えた人はすごい。よだれという言葉に対する、ばっちいという思いと、よだれが出るような味なのだなという想像をくすぐるところと、そのふたつを天秤にかけて、よっしゃこれはいけるで、と判断したそこがすごいと私は思うのだ。同じ理由なら、もう少しばっちい側から離れるために「つばき鶏」でもいい気がするが、これは単純に伝わらない可能性の方が高かったから選ばなかったのかしら。唾の事をつばきとも言う。どうでもいいが。知っていても使わない事の方が多いだろう。比率が逆向きになっているのが現代社会の傾向なのかもしれないけど。知識というのは形がないのでいくらでもつけてよい贅肉だと思っている。それで元々の自分の姿が見えなく、分からなくなったりするし、特定の箇所にだけ偏ると機能不全を起こすので、太り方は難しい。まあしかして、完全栄養食、これで「ぴったり」全部大丈夫です、というのは味気ないと思うのである。考えた事があった気がするが忘れた。「つるむらさき」という、ちょっと輪郭を省略した葉物を買った。茹でてしぼってから使うのよ、という裏面書きを無視してトマト煮込みに生で放り込んだら、かなり厄介なものだと判明した。茎の方はぬるりねちょりとして、全体としてかなり草くさいというか、独特の匂いがある。茹でてしぼれよ、というのはこういう事かと、後悔を含めて思った。ふきのとうなど、苦い野菜（野菜だよな、あれは）が好きならばいけるかもしれない。
