他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

一口が大きい

やっと腐ったキャベツのところまで読んだ。「なまけもの」という短篇にあった。痰を生牡蠣に喩えるのは筒井康隆でも読んだが、私は生憎痰壺を実物で見た事がないので、それが琺瑯質で、青白いものがぷかぷかしているのかどうかイメージが湧かない。この文章を読んでいると、他がどうでもよくなって、とろとろと意欲が流れていってしまう。起きると、汗でラップされたみたいに、粘度と埃っぽさで黄色くなったような感じがする。なんだか、とても何かが食べたいのだが、それが何なのか分からないまま、ずっと悩んでいる。私はこの問いに対して答えを持っているだろうか。適当にマックを食おうと昨日今日と考えていたのだが、結局行かなかった。暑い中寄り道するよりは早く家に帰りたくて、しかし家には食欲を満たす想像力はない。私の気持ちは、何を求めてもがいているのか。油走っている、黒くてぞんざいに伸びた髪を見ると、なんとなく、自分を見ているようだ。髪がキューティクルで光って見えるのと、油でぎらぎらするのでは随分違う。油っぽい髪は、あれはやはり、埃にくたびれた鈍い明るさという感じがする。