他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

十年分の失明

眼鏡を布団の下敷きにしてしまい、殉職した。蔓がひんまがり、レンズが弾け飛んだ。外れたレンズをはめようと、フレームを押し付けてネジを締めんと頑張ったものの、月日と惰性でくっついていたに過ぎなかったようなもんらしく、箸にも棒にもひっかからなかった。フレームの金属から滲み出してきたと思しき緑青みたいなもんもぽろぽろ落ちた。果たして幾歳だったか数えてみたかったが、いつ買ったのか忘れたくらいの眼鏡であった。ややもすると10年くらい使っていたのではないか。常に着けていたため、それほどの年月の眼を私は失ったと言えるわけである。よくもその間、今日みたいなしょうもないミスをしなかったものだ。こういうことがあると困る、視力がダメダメなので補助器具がないと日常動作さえままならない、備えとして、これも4年とかそこら前に誂えたスペアを引っ張り出してきた。もしも用&遠くを見る必要が生じた時用(結局4年くらいそんな必要はなかったわけなのだが)に作ったものだから、少し度がきついものになっていて、視界の違和感がすごい。普段は99%くらい手元しか見ないのだから、遠くが見えなくても全然問題なくて、すっとぼけた度でむしろよかったのだ。視界が上下逆になる眼鏡を帯びて生活すると、一週間くらいで脳味噌が信号入力を変更して正常な向きに見えるよう適合するらしいから、この居心地の悪さもそのうちどうにかなるのだろう、多分。それはそれとして、予備がメインになってしまったから、次の予備を一応ストックしておく必要がある。眼鏡屋にはいくつか心当たりがあるのだが、度入りを一万円前後で作れるのだろうか。インフラ中のインフラなので、ここで出し惜しんでも仕方がないっちゃ仕方がないけれど。眼鏡どうしたんですか、と聞かれて説明するのが今から一番めんどくさいかもしれない。眼鏡って何ごみなんだ?