他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

宮太鼓の音さえ聞こえる高層で。

大の方をしたくなり駆け込んだトイレで、清掃員らしき男と警官が何やらよろしくやっており、特にお咎めもなかったので個室に入った。そこで耳を澄ませると、なんとオクスリ注入に使うシリンジが摘発されていた。人生でこれっきりの体験かもしれない。私はキマった。スッキリした。別の意味で。定住した。事前に住所を控え、最寄り駅からのルートが収まったグーグルマップのスクリーンショットを用意しておき、取り決め時刻の40分前に現地に到着したはいいものの、入り口があまりに地味だったためぐるぐると付近を周回し、さまよっていた。地味だった。なぜって、ポストのベロにタイプリボンで建物の名前が書かれていただけだったのだ。そりゃあ、見落としたって仕方がないというものではないか? 風雨にさらされてかなり色落ちしてヨレていたし、疲労困憊の脳味噌では感知できなかった。割り当てられた部屋は四捨五入すると二桁になる階数にあるのだけれど、エレベータなぞなかったので、女性の担当者とヒイコラ言いながら世界ヘビー級グランドチャンピオンのスーツケースを引っ張り上げた。おおよその説明を受けて、荷解きは面倒だったので(それにスーツケースを展開して荷解きできるほど手広ではなかったので)私だけ紅茶を飲みながら、担当者と雑談を交わしていた。ウルトラ自炊派の私には優しくないことに、土地柄のせいか、スーパーマーケットのスの字も見当たらない。あるとすればスリーエフのスくらいだろう。見渡す限り、コンビニコンビニ飲食店飲食店ドラッグストアコンビニ飲食店である。悲しい哉! それほど遠くないところに、しかしかと言って近くもないところに肉のハナマサが存したので、人生で2回目に足を踏み入れた。1回目はバイトで豚骨を買いに来た時である。すさまじい規模の肉が、それっぽい価格で売られていた。業務用だとか徳用だとか書かれた商品を大量にカートに積み上げている人を見て、おそらく飲食店の店員なんだろうと推測するが、頼むから客の目の前でその包装を見せてくれるなよ、と思う。昔ひどい弁当屋に行ったことがあるので、それは徹底してほしい。ちょっとした用を片付けて、夜飯を作った。スーパーがないので私の思うような材料は手に入らず、鶏モモ細切れとえのきが入った焼きそばになった。長らく焼きそばなぞ作っていなかったが、最初の一口は美味しかった。日清製粉やるじゃん、と思っていた。鶏モモの脂でお腹が重たくなり、途中から苦しくなった。そうだ、これが今日唯一の食事だったのだ。胃袋がびっくりしたのだろう。牛乳は美味い。やはり美味い。やたらと爪が伸びるのが早いのは、牛乳をゴクゴクしているからだ。この建物、住宅街に面するからか、すげえうるさい。せめて日を跨いだら、声帯を掻っ切ったように静かになってくれ。では。