2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧
台所を掃除したら、スポンジが形容し難い色になった。水垢なのか、有機物が部分的に堆積した結果の成れの果てなのかは分からないけれど、あの赤とオレンジの中間、くすんだ色を見るたびに、頭の中で「富栄養化」が電光掲示板に流れる文字列のように掠めてい…
期せずして大量の桜餅とみたらし団子をもらって帰る事になった。ので、大量の和菓子が台所にある。甘いものは好きだし、タダでいいところのものをもらえるなら喜んでもらって帰るが、予期せず「いっぱい」もらうと困る。きっと、道端で「これあげます」と言…
ごま鍋のスープを沸騰させると、液中のごま成分が凝り固まって水面におがくずのパレードが出現して面白い。やり過ぎるとカスカスしたごま粒子が鍋にこびりつくので楽観してはいられないのが欠点だが、鑑賞に値するものでもないので別に良い。机に向かう時の…
意識が聡明でも澄明でもなく、鼻の奥に煙が渦巻いているような倦怠感が身体を包んでいる時、この不透明さの質感に似た何かがあったはずだとずっと思いながらも呆けてやり過ごしていたのだが、この虚ろに反響する豆腐の独房みたいな感じは、冷凍イカに似てい…
冬の盛りではなく、萎みかけているこの時期に、手が荒れ始めた。指の背が割れたり炎症で腫れたり、様々不快要素は尽きないけれど、寝つきがものすごく悪くなる。お布団に入って、ニベアを塗って、さあ寝るぞと目を瞑ると、ぬくぬくになって良好になった血流…
味の絶妙な微妙さに腰が引け、なかなか手を伸ばす気が起きなかったがしかし着実に開栓日からカレンダーが遠のいていくので品質が心配になり、鯛味噌を食べきった。一週間くらい冷蔵庫の中でラップを被って放置されていたはずなのだが、相変わらず西京味噌の…
米を炊き忘れていたので、朝起きたらご飯がなかった。仕方ないので、冷蔵庫の中で静かに賞味期限を超過していた生卵をフライパンに割り、同じく、正確には記憶していないし記載も確認していないが賞味期限が切れていたはずのソーセージを並べて食べた。主食…
どちゃどちゃと人が行き交う往来で、ティッシュ配りがコンタクトのクーポンを配っていた。配っているのは通りがかるたびに目にしているので、それは間違いなく事実として知ってはいるのだけれど、そういえば、あの中身というかおまけが(むしろそちらが本体…
あったかかった。あったかくなってきたのか、ただ今日がたまたまたまさかあったかかっただけで、明日にはまたぞろ手の平を返すのかどうか未知だけれど、今日はあったかかった。とは言っても、ただ寒くないだけという意味であったかかっただけであり、ポカポ…
残滓の残る夢を見た。ボブスレーをしたり、なんだかやたら先細りで細長い乳首の女の子のおっぱいを吸っていた。甘かった。夢の中のイメージって、頭の中で見たままおよその所をイメージのままで留めておく分には違和感がないのに、字面に起こした瞬間から途…
あまりに酷使しすぎたせいかもしれないが、USBでくっつけていたDVDプレイヤーが故障してしまった。どうにかしなければいけない。あまりに西友の品質が気にくわないので、家の周りにあるスーパーを検索してみたら、いくつか存在した。それぞれがどんなスーパ…
寝付きが悪かったのに無理やり起きたので、横走りの砂嵐がざらざらと頭の中で走っていた。調子が悪いと、古い方のPCでは電源ボタンを長押しして強制終了していたけれど、矢印の方向こそ真逆であれ、いきなり首をねじられるような真似をすれば、筋の一つや二…
「鯛みそ」という、それ以上の情報が得られないに等しい缶詰を買っていた。魚肉ソーセージを包装しているビニルのオレンジをさらに煮詰めたような、鼻をつまみたくなるような強烈な色をしている。ご飯のお供を開拓しようと買ってきたはいいものの、あまりに…
寝起きの悪さを押して無理やり起きたところ、夕方くらいから脳味噌のだるさというのか、人間なる有機体としての不具合がものすごく、エラーコードが連発されるような鈍さの中で、ぐったりした。打ちっ放しのコンクリ壁が両側から迫り来て、ナポリタンがぐち…
感情が生起すると、抑圧と死滅を強いる内的作用が働く気がする。地震に伴う津波じゃないのだから、たまにはエモーショナルなウェーブに胸中を洗わせたって全然構わないと頭では思うのだけれど、頭じゃないどこかの部位が、そういった享楽を妨げてくる。楽し…
一日に3個もシュークリームを食べると、シュークリーム、てめえは食べ辛いなこの野郎と思った。最初の3口くらいはいいのだけれど、残り約6割程度まで食べ進めてしまうと悲劇が起こるトリガーがそこかしこに芽を出すようになる。ぽっかりと大きく口を開け…
髪の毛と陰毛の特質の違いについて、数日前外を歩いている時に閃いた覚えがあるのだが、それが一体どんな種類のひらめきだったのかさっぱり忘れてしまった。私個人としてはとても腑に落ちる解釈を施してすっきりしたはずだったのだが、歩く時にぼーっとする…
トイレで大きい方を済ませた後に、レバーに手をかけて流そうとすると、結構な頻度で「ババアとホテルに行ったら突然机の上に雑誌を広げてその上にウンコして『これ食ったらベンツ買ってあげる』と言ってきた」というエピソードを思い出す。自分のものといま…
私が豆腐に生まれ変わるとしたら、焼き豆腐にはなりたくないと思う。鍋焼きうどんとか、粘り気のある汁と野菜の中にうずもっているイメージのある、茶色く頬を焦がした焼き豆腐にはなりたくないと思う。木綿豆腐なのでもともとの素肌における肌理が大した事…
雪寄りの雪っぽい水分が降っていた。風雨風雪のいきれを自転車で駆け抜けた経験のある身からすれば、あとまともなドカ雪を目にした経験に照らしてみればハナクソみたいな雪ではあったが、東京で雪というのは一大イベントである。ここで言うイベントとは事態…
濃厚みそ鍋のタレを鍋に開けたら、濃厚なみその匂いがむんと香ってきた。パッケージに嘘偽りがなかった。パウチの鍋タレにほぼハズレがないので、ここ数週間で私からミツカンへの好感度・信頼度がめきめき上昇している。ゲームの中で、女の子の好感度を一気…
昨日に引き続き、何編か開高健の作品を読んだ。三人称視点なのに登場人物の内面がぐいぐいくるから、ドライなのにうねりがあるのがとても面白い文章だ。「裸の王様」というのがよかった。最近、コントばっかり観ていて、風呂敷を広げてそれがいかに上手く畳…
起きたらべちょべちょに雨が降っていた。雨が降る音をどんな擬音で表現すればいいのか、そもそも擬音で表現しなければならない理由があるのか、色々言いたい事はあるが、久しぶりに降る雨の音を聞くと、べちょべちょだなと思った。窓の枠から垂れまくる雫が…
気候に嫌われているのかなんなのか知らないが、手の平を返したように気温が逆戻りしていた。空の色合いも文字通り「どんより」、これがどんよりでなければ何がどんよりであろうかと問い詰めたくなるほどに、灰色がかったとろろ芋みたいな質感で鬱々と天球を…
慶事があった。数年連絡が途絶え、私の中では亡き者となっていた中高の友人が、直接私に連絡して来たのである。1月にあった同窓会で、共通の知人に「あいつは復活したらしい」と聞き、取次を依頼していたのが今更功を奏したわけである。おそらく話が先方に…
家に帰ったら、ポストに入っていた。勝ちである。ライブのDVDは公演の翌年ソフト化されるのが習わしらしく、つまりこれが最新のバナナマンライブDVDという事になる。最近知って最近時系列を辿り始めたから、時間軸が追いつくのはこれが初めてとなる。で、さ…
ものすごく驚く事があった。買い溜めしたバナナマンライブDVDのうち、ある一本を観ていた。『LOVE IS GOLD』という、2014年のワンマンライブのものである。一本目のコント映像が流れ出した瞬間に、「んっ?」と思った。どこかでよく知り、食べ慣れた味が喉を…
頭がバグっていたので、書くのを危うく忘れるところだった。でも、バグるに至った経緯が分からない。月が変わったくらいで不具合が起こるような仕様なら、人間は今までの歴史で間違いなく根から死絶していただろうからだ。「しぜつ」なんていう音に当てはま…