他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

肉と脂の割合

大家さんが、料亭の仕出し弁当と、整理したら出てきたけどいらないバスタオルを持ってきた。工事が終わった挨拶だった。うるさかったと思うけど、と言われて、ほとんど気にならなかったので、もにょもにょした答えしか返せなかった。何か音が聞こえていた気もしたが、一棟挟むくらいになると騒音はここまで来ない。道中へばる精子みたいなもので。変なタイミングでその弁当を食べたので、変な腹具合になった。いい牛丼みたいな感じだったが、肉で、濃い味がついていて、ご飯があれば、それはもう記号的な消費しかできないのではないかという気もする。コンビニ弁当ほどではないが、底上げがきつかった。食べ物がすっからかんになったので、買い物に出た。明日が祝日である事を、今日知った。よくある事だが、こういう時や、夜のねばねばした黒を見ていると、小学校の裏手通学路にあった、他に比する事が難しい臭気をまとっていたドブを思い出す。飲食店の色々が流れていく水路も油絵の具を粘着質に練り上げた、この世の地獄みたいな様相をしているが、あのドブは、黒とか緑の単色をセロハンみたいに重ねた、どこにもいかない色をしていた。たまに、牛乳をかけたような膜が張っていたが、あれは油か何かだったのだろうか。途中、本屋にふらりと立ち寄って、ちくまから出ている松沢呉一『ぐろぐろ』を見つけた。昔、大学生協で目にして、面白そうだな、と思って忘れていたのを、先日突然思い出したので、欲しくなった。机脇の棚が文庫本でものすごい事になっているから、整理しないといけないが、そう思っているうちはまだしないので。同著者の風俗バンザイという本もあって、そちらもなかなか面白かった覚えがあるが、やっぱり内容は一片も覚えていない。この人の性的な内容を扱った本は、鼻がひんまがるくらいどぎつい、しかし世界の広がる刺激がびりびりしていて、好き嫌いは白黒二値以上にはっきり分かれるだろう。文芸書のコーナーで、筒井康隆の新刊を見つけた。聖痕を出したあたりで、もう長編は書かないと言っていた記憶があるのだが、長編でなければ、世界はゴ冗談とかも出ているし、まだ新しいものに期待できる、のかな。筒井康隆よりは先に死にたいのだが、どうだろう。本屋という空間の中で、手に持ちながら、売れないだろうなと思った。私にとっては、頭を掻いた時に落ちてくる頭皮のひとひら程度にしか思えない本がたくさんあるが。タイトルで中身が分からなければいけない時代、というのも、宙船みたいなもので、咀嚼を他人に預けるなよと思ったりするのだけど。エロチック街道に入っている日本地球ことば教える学部はめちゃくちゃに面白かった。