他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

腹も膨れない

思いついた事をテキトーに打ち込んでおく下書きメールフォルダが、ガラケーの中に存在する。ガラケーだから打ち込んでいるのである。当座の備忘録として機能したり機能していなかったり様々だが、最近打ち込んだ中でダントツに意味が分からないのは「電子モスバーガー」という言葉である。ふらふら歩き回っている最中にふと見かけたモスバーガーから着想を得たのもしっかり覚えているし、なんだこれは意味が分からんぞと自覚していたのも覚えている。が、しかし、この「電子モスバーガー」というワードは、私の頭の中に奇妙に引っかかるものがある。それこそ言語化できない程度のもやもやした違和感ではあるが、頭の中で音だけを反芻するにとても心地よい。理由は全く不明で、きっと脳内の複雑緻密、千変怪奇なシステムのどこかしらを刺激するからなのだろうけれど、こういう不可解な歯応えの言葉が見つかる事はそんなに多くない気がする。たまに、忘れた頃に。字面の操作は得意だが、奇跡的な相席に出くわす事はとても珍しい。ツーショットを撮っておかなければならない場面だ。なのでここに、字面という媒体でツーショットを残しておく事にする。いえいいえい。電子モスバーガーと。電子モスバーガーに、結婚式の友人代表スピーチを任せると、いかなるキメラ言語が飛び出すのか、今から楽しみだしその欲求が満たされる事もない。現状こやつは存在しないからだ。別の話。悪役の決め台詞が、「これでザ・エンドだ」だったら、めちゃくちゃにダサいな、と思った。ここで意味される「ザ・エンド」とは、もちろん「the end」であり、いくら日本語がアルファベット発音に対して特効が少ないとはいえ、「ジ・エンド」と綴られるのが正しい場面である。「the」の発音が、母音の前でどう変化するのかという話で、もしヒールが「ザ・エンド」とでも口にしようものなら、たちまちのうちに無教養を晒してしまうであろう。ついでに、人の間違いを暴き立てて愉しみを覚える一部の人たちに、束の間の娯楽を提供する事だろう。それこそ、関係者の社会的生命を「ザ・エンド」するくらいには。それはともかく、もしこれがタイプミスでなかったら、という前提を設けると、この口上を語るキャラクターに、何かしらの背景をひっつける事ができるかな、と思ったのだ。「ジ」ではなく「ザ」である理由、などなどの。単純な「英語を知りませんでした」ではなく、もっと根が深いタイプの。「ここは『ザ』じゃなくて『ジ』だろ」と、もっともな先走りをした読者が恥ずかしくなってしまう類のエピソードを。まあ、私には皆目思いつかないのだが。