他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

細切れのインテグラル

流しの水アカ、いやあれは水アカと言うにはあまりにも有機物を取り込んでやや平面的に盛り上がっているから水アカ以上の何かなのだろうが、あれが一ヶ月か二ヶ月周期で復活してきて、食器やまな板の角でこすっているのだろう、ところどころ削れた跡があって、本当ならば衛生的ではないので一刻も早く激落ちくん系のメラミンスポンジでララバイした方がいいのだろうが、あれが繁茂しているという事実が、あれが繁茂するにかかった時間をぬらぬらと生きてきた事の証左になり、俺は生活をしていたのだなと回顧する数少ない手がかりになるため、進んで抹殺する気が起きない。汚いのだろうが。同じ場所で歯磨きもしているから、生活排水、水、唾液、油、手洗いせっけん、食べ物の微細なカス、埃、エトセトラエトセトラが混淆した結果のあれがそれなのだとしたら、背筋をうじょうじょした物体がするりと舐め落ちていく感覚に襲われるけれども、あの汚い生活芸術に感じるところがあるからついつい甘やかして増長させてしまうのだ。雨になぞらえた青色バリエーションの絵の具セットがあったはずだが、それの真似をして、風呂のパッキンに生えたカビ色、小便器にこびりついたなんか黒いやつの色、水回りに湧いた橙色・オレンジ色・赤色・ピンク色などを取り揃えるとよさそうに思えるが、全然売れなさそうだから市場に出ていないのだろう。生活感を感じるカラーバリエーションセット。電子レンジのダイヤルを回しても音信不通、するすると目盛りが滑るだけになる時があるが、拳骨や掌底でガンガン殴ると、懐かしのテレビジョン修復方法である、元通りになって低く唸るようにオレンジ色の光を発するようになる。何年目か忘れたのでそろそろ寿命と捉えることもできるし、しかしメーカー保障期間内に一度逝っているので、元からそこまでお上品な作りをしていないが故のこれなのかもしれない。庫内は一度さつまいもを爆発させているので、それ以降茶色いシミがこびりついて取れなくなった。人生で百度は名前を聞いたメーカーは、なぜそんなに名前を聞くのかが分かる気がする。今日は……。まともに腰を据えて英語を読んだ。翻訳という行為について、字義通りのトランスファーしか認めないのか、異なる言語である事を根拠にレシピエント側で便宜上の操作を認めるのか、種々立場があって、私はガチガチの後者なのだが、それだって自分が気持ちよくなりながら原文に寄り添う必要があるから、人間の営為って難しいですわ〜〜〜〜〜! と思う。