伸びたな……髪が……と思っている。房として毛髪を認識できるようになると、散髪の合図である。散髪とは書くが、髪を切られる時、できるだけ散らからないようにていねいに作業されるので、断髪切髪という字面の方が実態に即している気がする。特に何も考えず、はい大丈夫です、ああそうですか、みたいなことをした結果、来週までほどほどに予定が入ってしまった。うすぼんやり、何をするでもなく何もしてないのだが、いざやることが目前に迫ってくると気圧される。大江健三郎の小説を初めて読んでみた。助詞の使い方について、いまいち納得できないところがあるが、全体としては、どうなんだろう、私は小説のモチーフやテーマといったものにほとんど感応しないので、ただ文章を読んでいるだけかもしれない。本が増えて、崩れそうな場所が多い。