他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

旅情アルジェブラ

カルパスというやつは、世にも強烈な味と匂いと食感をしている。おやつカルパスは、パッケージのパンダもろとも可愛らしいもので、延々としゃぶっていられるしょっぱい何かしらの塊として認識できるが(子供の頃はウインナーだかソーセージだか、味のする肉を噛まずに、食事の後も口の中に残してずっと楽しもうとする癖があった。弟も同じ経過を辿ったので、よほどビシバシ躾けられない限り誰もが一度は通る道なのではないかと思われる)、大人が酒のつまみとして食べるカルパスは次元が違う。おやつとおつまみは住む次元を異にするのだと舌ならびに鼻が教えてくれる。しょっぱいしものすごい匂いがするし、どこか粒的な食感が、脂で固まったマスからぐにぐにと溢れていくのをあわあわと感じながら噛んだ。接客業をやっている嫌いなやつがいたら、しこたまカルパスを食わせればいい。なかなかすごい事になるだろうから。こんなもんと酒をコンボで日々決め続けていれば、そりゃあ健康診断でひとつやふたつ異常数値として引っかかるだろう。まあそういうのが美味いんだけどなあ。さすがにカルパスは強烈過ぎるので、一日に2本だけ食べる事にした。舌がアホになりそうだ。目覚ましよりもほんの少し早く起きる日が出るようになった。でもちゃんと起きるとちゃんと眠い。しんどいが、これがまともなのだったか。早く寝たくなってきて、そうしたら多分睡眠の質がまともになって、早く起きても少しずつまともになって……。こんなサイクルが見える。俺はこの滑車を走るハムスターになれるだろうか。昼飯に、以前から気になるだけ気になって近いが故いつでも行けるだろうと放置していた店に行った。あそこは何屋なんだろう。麺屋? メインメニューが全て麺だったので、麺屋と呼ばせてもらおう。パイタン系のラーメンだった。スッとして後を引く事なく、軽い甘さがキレていてなかなかよかったが、やはりいつかに食べた人生最初のパイタンラーメンが忘れられない。まるで鶏皮をそのまま食べているかのような、スープの一口一口で胸焼けしそうにドロドロしたあれが。しかも、あの店も2回目に行ったらスープが薄くなっていた。私が最初に食べたものは、記憶の中の朧気な感触としてしか残っていない。ただただ、正面からもらったストレートの強烈さが残響しているだけである。消費期限がやばかったから調理して誤魔化した味玉がいい感じになっていた。料理酒が切れていて入れられなかったので、香りが弱いのだけ残念。