他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

金玉袋のシワ占い

部屋、寒いなと思った。窓を開けっ放しにしていただろうか。夕方、意識がうずくまった後に窓の方を見ようと思ったが、そもそも開け放していない事を思い出した。何もしなくても、室温が肌寒く感じられるくらいには季節が進んできたという事か。今は窓を開けている。晩飯を食べた後だから、少し暑いくらいか。秋の虫の音が、とは言ってもこの虫の名前はなんですかと問われると分からないのだが、聞こえてくる。しかも、名前の候補として挙がり得るのが、鈴虫くらいしかなかった。コオロギもあるのか。コオロギは、見た事がないのに便所コオロギの方が印象付いていて厄介だ。寝つきが悪い。大変気分が悪い。2時か、3時か、それとも4時5時か、時には外が明るくなるまで布団と格闘を繰り広げており、休息のはずなのに体力が戻ってくる気配がない。眠れない間、何もしないのはもったいないので、いや、そんな事をしているから眠りにつけないのかもしれないけれど、頭の中で役に立たない事をぐるぐると考えている。たまに、これは、というものを思いつくが、それはやっぱり役に立たなくて、益体もない。手相の事を考えていて、というか、happen to meetという感じで手相の事を考え始めて、玉袋筋太郎という名前があるのだから、金玉袋の筋で人を占う事もできるのではないかと思い当たった。玉袋占いである。他人の玉袋などまじまじと見た事がないし、自分の玉袋でさえきちんと向き合った事があるかどうか怪しいのだが、玉袋に個人差はあるのだろうか。手相は、パッと見て分かるほどに千差万別であり、これは手の平の表面がさほど起伏に飛んでおらず、手相として読み取れる筋がはっきりしているおかげなのだろうが、では玉袋の方はどうかというと、これはなかなか結構難しい。まず、玉袋というのは、それ自体がしわしわで表情に富んだものであり、幾何学のカオスを見せられているような気になる。頭の中で、これぞ玉袋、たしか玉袋とはこんなもの、とイメージを浮かべてみると、黒ずんでいて、ふよふよしていて、おおよそのフォルムは描く事ができるのだが、そのディテールとなると、腕を組んでムムムと唸ってしまう。たしか、いちはやが、漫画を描いている時に地震が起きて、「金玉袋のシワを描きながら死ぬのはイヤだ」と思ったそうだが、等高線みたいな金玉袋シワが図像的には一般的なのかなと思う。つまり、地理学的なアプローチで金玉袋占いをする事も可能かもしれないわけで、しかし、じゃあそんな事をして何になるのだとも思う。寝られない夜は、頓狂な事を思いつくものだ。