他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

旅する子がみんな可愛いわけじゃない

朝、ごはんですよの唐がらしバージョンを食べた。ごはんですよの系列であり家計に連なり、どう頑張ってもそんなに辛くない、せいぜい「ん? 今、辛味が通りがかったかな?」程度の味しかしないと思っていた。先入観とは怖いものである。めちゃくちゃ唐がらしだった。一口目二口目くらいは、海苔海苔した味しかせず、口の中にぽいぽい放り込んでいたのだが、やがて口の中がじんわりと熱さを持ってくる。あっ、と気づいた瞬間には時すでに遅し、味覚の大半が辛味に支配され、辛いものが苦手な人間は「早く食べて終わらせなければ」との本能からの駆り立てに従容とするだけの作業になる。最近豆板醤的な辛さにばかり親しんでいたものだから、世の中には別の種類の辛味が存在することをすっかり忘れていた。その名を、一味唐辛子の辛味。子供の頃加減が分からず気の赴くままにかけまくり、一瞬遅れてやってくる刺突のような辛さに悶絶した。あれだ。唐がらしは唐がらしでも、一味の方だったのだ。ごはんですよ桃屋だからどうせ、甘いんでしょどうせ、と甘く見た私が間違いだったのだ。これは、残る柚子コショウの方も見くびってかかると酷い目に合いそうである。柚子コショウも、加減を誤ると必要以上に刺激的になる取り扱いの難しい一品だ。こうも落差というか隔絶があると、ギャップに期待してしまう。一体次はどんな斜め上を見せてくれるのだろう? ともかく、一度開栓してしまったので、しばらくは朝にヒイコラ言いながら唐がらしごはんですよごはんですよしなければいけない。さっきいたスーパーで、生鮮売り場横の従業員通用口みたいなところへ、ショッピングカートを押したおばあちゃんがスーッと入って行った。どう見ても一般人であり、従業員や関係者のようには見えなかったのだが、店員もドアを抑えて迎え入れていたようだし、ひょっとすると実はもりもりの関係者だったのかもしれない。一体誰が何だったのか、近くで張って結末を視認しておけばよかった。部屋で呼吸をすると、呼気が白く立ち上る。空調無しの状態では、そこまで部屋の中が寒いという事になる。2、3日前から、「いや、今までも兆しあったし、いうて12月だし、いきなり本気出してもだいじょぶっしょ」くらいの軽いノリで冬らしく厳つめらしく寒くなってきたが、今からマフラーを巻いているわけにはいかない。これから年末と1月2月が先に控えているのだ。焦って塹壕から飛び出した者から死んでいく、残念ながらそれが戦場だ。