他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

冷凍庫に2kgのぼんじりが眠っている

色々お金を整理して家賃を払った。休暇中でも銀行のATMだけは開いていてありがたい。こういう事は機械に丸投げしていい。一月に一回くらいしか記帳しないので、たまに猛烈な機械音とともに自分でもよく分からない明細がびっしり印字されて返ってくる。携帯料金は自分でも把握しているが、光熱費とかインターネット代金とか、通帳のどれなのか分かっていない。スーパーの買い出しもカードで払うようになってから、すっかり行方不明になった。近所にいつ終わるのか検討もつかない工事現場があって、大体どこを歩いても工事しているような気がするが、建設現場の防塵幕防音幕には何かしらのスローガンが掲げてある事が多い。安全第一、とか。行動の前に安全確認うんにゃらかんにゃら、とか。そこに掲げてあるのは、そんなありきたりでなまっちろいものではなく、様々な点で私の琴線に響いてきた。書き出すと、当該スローガンは2つあって、「KY危険を予知して安全作業」「絶対出すまい墜落災害」というものだった。通り過ぎてから後悔して立ち戻って、立ち止まってわざわざ携帯でメモしたくらい、絶妙に心をくすぐってくる。まず、ひとつめに含まれる「KY」という略語がよい。空気読めないのアブリヴィエーションに甘んじていた時代を抜け出し、というかほとんど全く使われなくなってこの2文字から意味が漂白された今だからこそ、危険を予知のアクロニムとして採用されている。そこまで頭文字を取ったなら安全作業のAも入れてKYAにしてやればよかったものを、おそらくこのバナーを思いついた人間は、「そういえばKYっていう言葉があったけどこれの略語にしたらおもろいやんけ」と考えたのかどうなのか、でもやっぱりAがないと全体としての座りが悪い気がする。2つめについては、絶対(ai)出すまい(ai)墜落災害(ai)と三回も韻を踏んでいる。さすがに分かってやっているのではないかと思えてくる。これらが結構なサイズででかでかとバナーにしてあるのだから、相当面白いと思ったのだが、これは主観的な事実にとどまるものかもしれない。愉快だと思うのに、残念……。時節柄というのはすごいもので、住宅街を抜けて繁華街や駅方面へ至ると、途端に人が溢れかえっている。携帯ショップの前で客寄せをしていて、おじさんが紫色のバルーンを膨らませて何事かしていたのだが、そのバルーンの紫が絶妙に気持ちの悪い、白みのかかった色で、陵辱ものに出てくる触手みたいだと思った。