他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

足の先で転がして

ぬるっとした温度の共感・同感・肯定コメントと、推敲のない暴言の中間をほとんど見ないな、と思った。いくつもの次元でねじれているので難しいが、両者の間にあるその辺のそれらを、見る事は少ないな、と。暑かった。暑い日だったが、屋内に入ると押し出したように汗が出てくるような日ではなかった。そうなる日は、とてもまずい。気をつけた方がいいだろう。気をつけるったって、そうしなければいけない諸相がいくらでもあるのに、どれに、どれだけ注意しろと言うのか。気をつける、という言葉を見るとそう思う。もはや、意味のある言葉ではなく、ただ文脈の流れに沿って流れて来ただけの置き字みたいなもんだ。漢文にあったあれ。あれよりももっと意味が薄い。普段では考えられないような移動量だったので、疲れているはずなのだが思ったよりも疲れていない。これはつまり、想定よりも私がタフであるか、あるいは想定よりも労力のいらない作業たちだったかのいずれかである。後者の可能性が高い気がする。まあ、それはそれとして。もしやすると1年ぶりかそれ以上ぶりか、それともそこまで空いていないかもしれないが、渋谷駅の銀座線ホームに立った。立ったと言うか、以前と同じ場所に立ったら新ホームが数百メートル向こうにあってずっこけたのだが。正月に工事があったのは知っていたが、相当ずれていた。最終的にどうなるのかは分からない。トイレができていて、小便器が2つしかないちまっこいのだった。銀座線は、車両がめちゃくちゃ黄色い。その印象しかない。イエローだ。人生からスポイトでカラーサンプルを取りなさい、と言われたら、黄色のパレットには銀座線の色が入るのではないか。昼過ぎに外へ出てから、めちゃくちゃ本場っぽい中華を出す中華料理屋で遅い昼飯を食べた。前に鳥の唐揚げ定食を頼んだら、唐辛子の海にポップコーンチキンみたいなのが溺れていた、大変印象深い店である。今日は豚足の麻辣煮込みを頼んだ。豚足にはいい思い出がない。そもそも思い出の数が1か2しかないが、昔、中学生くらいの時に豚足を食べたいと母にお願いしてチンしたものを出してもらった事がある。ゲロ吐くくらい臭かった。コラーゲンだろうがなんだろうが食えたものではなかった。中華なら食える気がした。来た。ラーメン屋の、そこそこでかいどんぶりを想像してもらいたい。両手で抱えられるような、しっかりしたやつを。そこに、麺を入れた時の水位と同じくらいまでスープを入れてみよう。そのスープは、赤黒くててらてらして、多分油と辣油と唐辛子と山椒の地獄池みたいなやつだ。そこに、豚足がどっぷり使っていた。目の前にどんぶりが置かれた時、この店はやはりマジなのだなと分かった。ジャパンに合わせてチューニングしてくる気がゼロなんだなと。異国料理というのは、その方が好きである。彼らなりのそのままを出してくれた方が、それがそれらしいので。豚足はプルンプルンしていて美味かった。あまり食べでがなかったが、前の豚足体験よりはよっぽどよいものだ。煮込み汁というか煮込み油というか、これを飲み干したらその場で死ねそうな汁をスプーンですくって飲んでみると、油の味と、香辛料の匂いが螺旋を描きながら身体を抜けていった。3杯くらいすくって、それをおかずにご飯を食べてみたが、腹が信号を送ってきたのでやめた。よくはないだろう。中に入っている唐辛子を噛み砕いた瞬間、左下顎の奥歯が「きぃん」となって、全身の神経が冷たくなった。何? 虫歯ないよ? 家に帰って、数時間経った今でも、そこに物理的運動エネルギーが加わると「きぃん」とする。そんなにあの香辛料は強いのか?