他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

女の気配

陸橋の高架、高架と言うにはいささか天井が低過ぎるが、トンネルとして空いた穴っぽこが横断通路になっていて、そこの状況が印象深い。ほぼ毎日、エロチラシが増えている。私が観察したのは最初の1〜3枚の段階で、「おっ、ピンクチラシがある。これを蒐集している人がいるらしいな」と思って通り過ぎ、昨日もあったけどなんか増えてるね、とうっすら勘付き始めた。数日置いてそこをまた通ったのだが、7枚だか8枚だか、トランプの手札を投げ捨てたようにぐちゃりとしていて、やっぱり、日数に正比例して、数が増えている。ざっと見た感じ、ピンサロとかデリヘルのそれらしい。何枚かがまとめて落ちていて、そしてそれが現象として一回きりなのであれば、誰かが捨てたか落としたか、ポスティングがめんどくさくなってポイしたのかなと思うが、こうも定常的に観察できる進展があると、どうにもこれは人為的なものだと考えたくなる。もしかすると、「誰かが捨てているから俺も捨てよう」という偶然の連鎖なのかもしれないけれど、それが日数と歩を合わせるのは、よっぽどの確率か、それとも私の住処がよっぽどのスケベを抱えているかである。普通に生きていると、ピンクチラシを手にする事などない。あそこは不法投棄の名所であるから(最近は落ち着いたかと思ったら、クッションとラグなどがこんもりと捨てられていてげんなりした)、人に見向きもされない、日陰の性質を持ったものを引き寄せる場の引力があるのかもしれない。それを記憶に留めて記録に留める私もアレだけれど。いつか、あの通路が床から壁から天井まで、エロチラシでびっしり埋まるのか、風雨や清掃によりまとまった数でなくなってしまうのか。彼らの行く末を見守りたい。あの辺りは、ゴミのポイ捨ても非常に、非常に多い、局所的不衛生スポットなので、何かパワーがあるのだろう。この世の水面上に出ない方のそれらのよすがとなるような何かが。今日はちょうど洗濯物を干すサイクルの日だったのだが、一日、雨が降るんだか降らないんだかはっきりしない、むにゃむにゃした調子で、部屋干しをするとただでさえ不快になってきた室内温度湿度が快適指数を爆下げするので、やめた。明日の天気もあまり振るわなそうだが、タオルは保つかしら。そういえば、部屋の片付けをした時、在庫がないと思ってノートのストックを買い溜めしたのに、まだあった。ノートは無くなる時は無くなるが、別にその速度は迅速ではないので、向こう1年だか2年くらい、困る事がなくなってしまったらしい。