何日か前の話だが、特にやる事がないので、絵本を読んでいた。その中で、タイトルだけ覚えていて、今読むとものすごく面白かったのがすてきな3にんぐみという絵本だった。タイトルはこうだったが、表記もこうだったかは覚えていない。すてきな3にんぐみの話である。その3にんぐみは盗賊なのだが。盗賊なのだが、絵のせいで私はそう感じてしまって、なんだか根までずぶずぶに悪いやつには見えない。最後まで読んでみるとびっくりするのだが、盗賊の話なのにこんなところに着地する。そしてタイトルが再び聞こえてくる。あらすじを述べてしまうと、この絵本のよいところ全てが一息に台無しになってしまうので、これはどうあっても、本屋に行って買って帰ってきて、自分で読むのがよい。きっと、何度読んでも、馬車の車輪をぶっこわすところと、最後のページを見てしまう事だろう。最近の絵本は、絵が「かわいい」だけで話がつまらなくて、絵柄だけで誤魔化しているようなもんだ。私はそう思うし間違っていないと思う。ちらちらと見るべきものはあるが、ちらちらとである。ぐりとぐらも読んだが、でっかい卵ででっかい何かを作ろうとして、でっかいカステラに決まるのはすごい。でっかいカステラを作ろうなんて思わないし、でっかいカステラという絶妙な「思いつかなそう」なところがあの妙味なのかもしれない。ついでに、でっかいカステラを作った後のでっかい卵の殻は、車にして調理器具を持って帰るのと乗って帰るのに利用している。想像が許す余白、または柔軟さを存分に生かしていて、素晴らしいではないか。おばけのコックさんだか、料理人だかみたいなものもあって、これはでんきこんぶ(ダシではなくて電気が出る)、ねじれはちみつ(ねじれたはちみつである。物性的状態がそうであって、ねじれているはちみつである。実際にねじれているので、絵本そのものに当たられたい)などの奇天烈食材が出てきて面白い。レストランの店長は、けむりのもくもくおばけとかそんなんだったはずである。当日のスペシャルメニューとして出したスープは、おいしくて咽喉がくるくるする(物理的にくるくるする)。この絵本もよかった。さて。友人に会った。以前会ったのがいつなのか二人とも覚えていなかったが、そういえば日記を遡ればどこかに書いてあるだろう。いつなんだろう。話をした。専ら私は話を聞くばかりであったが、だいたい変わっていなかった。人はそう簡単に変わらず、黒板とかホワイトボードみたいなものなのだ。私の事を激賞してくれる人間は、弟とこの友人くらいなものなので、もしかするととても貴重な関係なのかもしれない。今日はそれほど時間が取れなかったが、そういえば、そういわなくても、今はオンラインという手段が「発見」されている。