昨年最後くらいの日曜日だったと思うが、駅のトイレを出てすぐの吹き溜まりみたいな場所で、ヤングな兄ちゃんが立っていた。それだけなら何の変哲も無い事実そのものだが、片手に持っているアイテムがすごかった。チョコベビーである。しかも、小さいやつではなくて、お徳用みたいな、あのでっかいやつである。スマホとそれしか持っていなかった。ほぼ手ぶらで来るにもスマホはまあ理解できるが、チョコベビーを持っていたのが衝撃だった。しかもでかいやつを。アポロ、マーブルチョコは、聞くとは言わないが聞かないとも言わない。しかしチョコベビーである。あの辺の括りの中で、一番存在強度が弱そうなチョコベビーを。私はあの辺ではチョコベビーが一番好きだ。色んなものの噛み合わせがちぐはぐで、強烈に印象に残っていたという事をさっき思い出した。戒名って、別に文字じゃなくてもいいのではないかと思った。なんちゃら則天去私、じゃないや居士みたいな、あれ。久しぶりに行った墓参りでは、裏の墓に、享年12歳の女の子は〜〜童女だったのでなんとも言えない気持ちになったが、まあともかくあれ。絵でもいいんじゃない？ と思った。象形文字のような、シンボルちっくなものでも。戒名とは結局、金を出せば出すほど有難い名前がつくもので、そのパーツは有限なのだから、パターンを転用すれば、できちゃうんじゃないのかな、と思った。
