他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

ごまドレッシングに沈めたおはぎ

季節ごとに、そのシーズンに因んだアイテムを装備できるならば、暑くなって夏場だなと思うようになると「網戸」を装備したくなる。焼肉の焼き網を想起するからなのか、なぜなのか分からないが、網戸という語感がとても気に入っている。外界に向けて開いているようで、しかしその実通行を遮断している二面性も見逃せない。面会所で一面を覆うガラス板のように、双方向であって双方向でない。ある線までは歩み寄りますが、その線を踏み越えてこちらには絶対に来ないでください来るなという印象を与えるアイテムとして、網戸は一つの最適解である。物理攻撃は全然防げないし、アタックに使うにしてもサイズを持て余したハエ叩きくらいにしかならないが、背中に網戸を背負ったキャラがオープンワールドのロビーに突っ立っている光景を想像すると、胸の中でワクワクする悪巫山戯の火花が飛び散るのを感じる。スキンとしてでもいいので、網戸でビームを防いだりしたい。外界に対して網戸で防衛手段を張っていたはずなのだが、洗濯物を干す時だかに室内に入り込んだまま一向に出て行く気配のない蚊に一晩中、朝ぼらけをうっすらと視認するまでになっても全身を刺され続けたため、全く一切これっぽちも睡眠を食む事さえできず、徒らに痒みを搔き消すために悶え続けて気も休まらず、やっと眠気が兆したところで目覚ましが鳴ったのは覚えているのだが、それを止めた次の瞬間から記憶がごっそり欠落しており、覚醒して枕元のケータイで時刻を表示するとギリギリ間に合わない時間がぺかぺかと液晶に表示された。左腕だけで7箇所の被弾があり、全部繋ぐと北斗七星みたいになる。他にも足やらなんやらぶすぶす刺されて、堪ったものでも堪えられたものでもない。ムヒを買って後手に回るか、ゴミ箱に集り始めたコバエもろとも一掃し室内に安寧をもたらすためにベープを導入して一夏の間殺虫スモークを炊き続けるかの二択を迫られて、家にいる時は痒くてたまらんので覚えているのだが、外に出るとすっぽり忘れるので二者択一に答えを出し忘れて帰宅してすぐさま今晩の知覚戦争に思いを馳せぞっとする。今、すでに踝が痒い。始まる前から負けている。目下7ストライクくらい取られているので、そろそろ仕留めないと蚊に負ける。負けないぞ。帰りに弁当屋で買ってきた鶏むね肉のケチャマヨ炒めがすごく美味しかった。ケチャップの嫌な酸味もないし、マヨネーズの嫌な脂っ気もないし、鶏むね肉の無愛想さもない。ソース的なそれをよく観察すると、ハーブやニンニクスライスが入っていたので、その辺が上手い事上手いようになっているらしい。んまい。