他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

注暁

起きたらなかなか寝坊していた。すわ午後の用事に遅刻するかと恐れたような、開き直ってちょっと遅れて行ってやろうと思ったりもして、でも連絡のメールをよくよく確認するとその日は明日だった。前半と後半で一日記載がずれていた。とんだ無駄足を踏むところだった。着替えるいい口実にはなったけれど。思考が白く、ぎゅんと凝集したまま、転がっていく様子を見せないので、しかもそれが相当期間続いているから、私は私自身が心配だ。ただ進んでいるだけの滑車みたいだ。永遠に引き上げ終わらない滑車があったとして、適宜あと少し、あともうちょっとと声援を送られたら、人間は永遠に縄を繰り引き続けるのだろうか。ここの滑車は当たりが先についてますよ、どうぞ引っ張りませんかと勧誘してくる井戸の姿をした何かが乱立しているだけかもしれない。すると私は、比喩がいくつもいくつも連なった滑車を、実体に辿り着くとも知れずくるくるくるくる、縄を引いているだけ。物理を履修している同級生が、滑車がいくつもある力学の問題を解いているのを思い出した。摩擦係数とか重力係数とか、概念だけ覚えていてそれがなんだったか、何も覚えていない。仕組みを知らずに人生のほとんどが動いていくのだから、よく考えるととても怖いことではないか、そうでもないのか。