雨の中を歩いたり、雨じゃない中を歩いたりした。降っているのか降っていないのか、薄ぼんやりとしてどっちつかず、どっちでもあってどっちでもない、もぐもぐして半目の天気だった。何日か前から、グレート・ギャツビーを読んでいる。本屋で村上春樹の訳があるのを見て、人生で一度真面目に村上春樹の言葉と向き合っておきたかったので買った。古典的名作のひとつだが、読んでいてわくわくするというか、うおおページをめくる手が止まらないぜ、とはならない。読めるが、そこに程度補語が付く感じではない。程度補語が付くかどうかで、それが魂に染み入るものかどうか、変わってくるのだと思う。最近、アボカドもそれほど嫌な顔をして食べなくなったが、私は好き嫌いが激しいに違いない。食べ物以外の。
