他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

ジャガイモはコンタクトレンズをつける

自分で作った飯じゃない飯を食べていると、帰省したなと思う。母が料理をしている間に弟の相手をしているので、まあ家事をしているのと時間の使い方は似ていると言ってもいいのかもしれない。全く見慣れないボードゲーム2種が家に増えていた。サイのヒーローを高層に連れていくためにひたすらアパートメントを高くするゲームと、瞬時の情報処理能力を問われるゲームだった。サイのゲームの方は、割と面白い。映像でたまにトランプをタワーに積み上げていくシーンを見るが、あんな感じで建物が少しずつ高みに至っていくので数字が高くなればなるほど圧巻である。家庭内最高記録は13階だ。同梱のゲームブックが日英独で書かれていて、原産国はドイツらしいのでドイツ語で読んで英語で読んで日本語を読んで翻訳の具合を見てみたのだが、最近ドイツ語→日本語の翻訳が異常に上手い人間の本に接する機会を持ちまくっているため、この翻訳はおかしいだろとかこの翻訳は日本語として生硬に過ぎてもっと改善の余地があるだろうとか、そもそもここの翻訳合ってるのか……? と疑問になる箇所が出て来てしまったりして、掘り下げなければよかったと思った。ドイツ語のテンションで書かれた場所を字面通り日本語に移すと、それはどうしようもなく違和感が生まれる場所が出てくる。確かにルールさえ分かってしまえば細かいところの翻訳なんて気にしなくていい場面ではあるのだが、なんかこう気になってしまうので気にした。ドイツ語は一単語が長過ぎてウケる。情報処理系の方は、即座に反応するのが滅茶苦茶に苦手なのでボロクソに負けた。座して脳内のガラクタを満足いくように組み上げるのが好きだ。スーパーに連れて行かれた。特段やる事がなかったし、健全な書店しかなくエロ漫画がないので絵本コーナーに行ってめぼしいものをペラペラ読んでいた。絵本は今見ても面白いものは面白い。『ねずみくんのチョッキ』を久しぶりに見ると、その余白の使い方にビビった。心が戦慄した。はぁ? と思った。表紙のヌキ方がものすごいし、本文中の絵・文章における余白の設け方もものすごい。漆黒の宇宙空間に銀河系が浮かんでいるような感覚があった。微妙なバランス感覚がそこにはあった。ヨシタケシンスケの絵本を読んでいて、これはコントだなすごくいい構成で中身で、と思いながら、数冊の末尾に突入するに従って、泣きそうになっていた。全くのノーガードに飛び込んで来たパンチに呻く瞬間に、何か見つけた気がする。