他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

藪の出るステッキ

晴れ、とはお世辞にも言えない天気だった。ずっと白く雲が光って、明け方くらいには雨が降っていたかもしれないが、ずっとひんやりした空気が滞留しているような。天気というか、環境だった。ほぼコンスタントだった。一瞬晴れ間が見えたような気もする。私の住処の斜め向かいに、というか向かい側の道路沿いもこちら側沿いも全て住居が立ち並んではいるのだが、そのひとつに、二階にベランダがついた家がある。屋根もしっかりついていて、洗濯物を干すにはいいだろうなとちょっと羨ましかったりするのだが、そこに、住人のおばちゃんが洗濯物を出しに来るのをよく見かける。今日発見したところでは、干す前に物干し竿を布で拭いており、かなりマメな性格である事が分かる。空がちょっと晴れたかな、みたいなタイミングで私が洗濯物を干していると、そのおばちゃんも時を同じくしてベランダに出て来たので、家事に対するセンスが似ている気がする。気がするだけかもしれない。明らかにその時間家にいたはずなのに、郵便局の簡易書留不在通知が入っていた。チャイムが鳴った覚えが耳くその欠片ほどもないので、一体どうした事かと首を傾げたが、大家さんの敷地でやっている工事が今日は特にけたたましかったので、それがマックスボルテージの時にチャイムを押されたのなら、確かに気が付かなかったかもしれないなと想像する。いつも大体うるさいが、今日はその中でも傑出して騒々しく、午後からどんがらどんがら、何かが崩壊するような音が小刻みに鳴っていた。ショベルカーを呼び込む空間的余裕でもあれば一日二日やかましいくらいで済んだのだろうけれど、この辺は狭い路地が入り組んでいて、ショベルカーと付随車両が止まるだけで一日そこの交通が止まるだろうし、これまた致命的に表に出て行く通路がそこしかない。でかい工事を一息にできないから、日々ちまちまと崩して行く他ないのだろう。裏に住んでいる私もかなり気になる環境だが、あちら側の通路の向かい一帯は溜まったものではないだろう。ほぼダイレクトアタックである。いつ終わるんだろう。工事でしばらくうるさくなると思うんで、と大家さん(娘)からパイをもらった時に聞いておけばよかった。ついでに、建て直し工事なので今が崩す段階なら、次は建てる段階があるという事である。Oh...。カラオケ店によっては、一日の日中時間帯いくらでワーキングスペースとして貸し出しているところもあるらしい。うるさいのかうるさくないのかは知らないが、一考の余地がある気がしてきた。