他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

いりこの薄皮

昨日は祝日だったらしい。知らなかった。いつかカレンダーを見た時に、10月には休日が2日ある週があるんだね、と思った覚えはあるが、それが実際にいつで今がいつなのか全然考えていなかった。別にやる事は変わらないので、構わないっちゃ構わないが。あまりに虚無が渦を巻いて、頭の上と中とで堆積しているので、ガリヴァー旅行記にあった、仮想の或る国の子供についての見解を記して終わりにする。なかなか面白い事を言うな、と思った。

親と子の義務についても、彼らはわれわれとは極端に違った考えをもっている。雄と雌の結合は、その種を維持し繁殖させるために、自然の大きな法則にもとづいて行われるものである以上、人間の男と女の場合も、他の動物と同じように性欲に促されて結びつく、とリリパット人は考える。子供に対する愛情も、同じような自然の原則にもとづいて生じてくる。そんなわけで、子供が自分を生んでくれた父親や育ててくれた母親に対して、何も恩義を感じなければならぬいわれはない。人生はただでさえ悲しいことで一杯なのだ、生まれてくることなどそれ自体何も有難いことではないし、両親にしろそんなつもりもなかった、第一、愛の抱擁をかわしていた時には、子供以外のことで頭はいっぱいであったはずだ。この他にもいろいろあるがおよそこういった理由で、親たちにその生んだ子供の教育を託するのは全くもっての他だ、というのが彼らの到達した意見である。  岩波文庫ガリヴァー旅行記』スウィフト作、平井正穂訳